株式会社アルファドライブ高知 代表取締役社長

宇都宮 竜司

Ryuji Utsunomiya

人と企業の可能性を信じる

宇都宮 竜司

略歴

京都大学院工学研究科化学工学専攻修了。
リクルートで営業と新卒採用を担当の後、スタートアップ支援プログラムを企画・運営し、総計300チーム以上を支援。
2017年に高知県に移住し、IT関連企業にて新規事業開発の部門の立ち上げ、複数の新規事業の企画・推進、全社経営戦略の策定等を行う。
2019年、株式会社アルファドライブに参画、株式会社アルファドライブ高知の代表取締役に就任。新規事業開発、オープンイノベーション推進、人材育成、創業支援など幅広く活動中。
愛媛県企業誘致アドバイザー、株式会社Left hand代表取締役を兼任。
愛媛県出身。

現在の仕事についた経緯

新卒では、新規事業や起業に必要な力をつけたいと思ってリクルートに入り、東京で働きはじめました。営業や採用を経験した後、想像もしなかった辞令が出て、スタートアップ企業を支援するプログラムを運営することになりました。スタートアップ企業の皆さんと一緒にワクワクする毎日を送る一方で、自らの手で事業を立ち上げたい、それを地方をフィールドにやってみたいという思いが強くなっていきました。ちょうどそんなタイミングで、縁あって高知県に移住して、創業3年くらいのITベンチャーで働くことにしました。

そこでは新規事業部門をゼロから立ち上げ、仲間を集め、事業の成果も少しずつ積み重なっていきましたが、一方で自分の力不足によって、すでにお客様のいる新規サービスをクローズせざるをえないという状況も経験しました。お客様に合わせる顔がなく、不甲斐なく。これは精神的にかなり辛い経験でしたね。

こうした経験もあり、地域で新しい価値を作る方々を応援したい、そんな人を増やすことで地域経済を活性化させていきたいと考え、株式会社アルファドライブへの入社を決意しました。

今では株式会社アルファドライブ高知の代表として、高知県における「起業支援」「新規事業開発支援」「オープンイノベーション」「人材育成」など、産業振興に関わる様々な取り組みを行っています。

仕事へのこだわり

「地域の人と企業の可能性を信じる」

わたしが大事にしているのは、仕事を通じてさまざまな方と関わらせていただく中で、地域の人と企業の可能性を信じ抜くという姿勢です。

高知県に限らず地方で事業を行う上で、都会と比べて恵まれない条件が多いのは事実ですよね。マーケットの規模も、地理的条件も、知識やノウハウも十分ではないことがほとんどです。このような状況なので「難しい」とか「できない」と言っても誰にも否定されません。冷静に見ればその通りだから。

ただ、そんな中でもたしかに変わろうという意識を持っている個人や組織が存在します。彼らが変わるきっかけとノウハウを得ることで大きく飛躍する様子を何度も見てきました。

これは地域に限ったことではなく、例えば会社組織でも同じですよね。意志を持つ個人が変われば組織が変わりますし、組織が変われば会社が変わります。

日々の仕事でお会いする一人ひとりの可能性を信じて向き合うことの積み重ねが、やがては地域に大きなうねりを作り、わたしたちが目指す「高知から100の新規事業と、300の起業家人材を生み出す」という経営ビジョンの実現に繋がっていくものだと考えています。

若者へのメッセージ

自ら決断し、その結果に責任を持つ経験をできるだけ早くにたくさんすることをおすすめしたいです。

わたしは大学時代、1年間休学をしてバックパックを背負って世界30ヵ国ほどを旅して回りました。旅をすると、毎日が決断の連続です。明日どこにいくのか。どこに泊まるのか。今この瞬間をどう過ごすのか。あらゆる物事に対して意思決定ができる一方で、全てが自己責任です。この感覚が、いまのビジネスパーソン、経営者としての活動にも活かされているなと感じています。

何も旅をしてくださいというのではありません。これから歩むキャリアの中で、できるだけ多くの意思決定ができる仕事を自ら選びとっていくことで、自ずと皆さんの未来が拓けていくのではないでしょうか。