Vpon Holdings 株式会社 代表取締役CSO/Vpon JAPAN 株式会社 代表取締役社長

篠原好孝

Yoshitaka Shinohara

思考は現実化する

篠原好孝

現在の仕事についた経緯

もともと父が小さなマーケティングの会社をやっていて、とにかく忙しく、家に帰ってこないという印象でした。
幼いながらに「働くってそういうことなんだ」と思っていましたね。
また、父の事業とは少し内容が異なりますが、私が今BtoBのマーケティングソリューションというビジネスをやっていることを考えると、影響は多大に受けたんだろうなという気がします。
大学を卒業してからすぐは、ルイヴィトンに就職しました。そのときにマッキンゼーの皆さんと一緒に店舗の業務改善プロジェクトを手掛けたことがあるんですが、さまざまな点で非常に刺激を受けましたね。
また、サービス標準化に至るまでのプロセスってパッケージ化できるなとも思いました。しいては「お客様にご満足頂きたい」と考えているところなら店舗でも病院でも、どこにでも通用するんじゃないかと。今振り返ってみると、このプロジェクトの経験が自分が会社を興す上での布石になったと感じますね。
初めて会社を設立したのは25歳のときです。当時の気持ちはとにかく「自分の会社」という船を作って、自身で操縦してみたいという感じでした。
設立してからは外資系企業の日本法人の事業開発などをいくつか担当させて頂き、2014年8月に「Vpon Big Data Group」の日本法人として弊社Vpon JAPANを立ち上げ、今に至るという流れです。

仕事へのこだわりと目標

ひとつは先回りをして仕事を終わらせてしまうということです。
だから社内、社外どちらに対しても「こういうリクエストが来るだろうな」ということは常に意識しています。
学生の頃からそうだったので、試験の成績がそこまで優秀じゃなくても、先生から気に入られやすいタイプでしたね。あらゆるコミュニケーションに気を配るタイプでした。
ステークホルダーに対して、その人のインタレストは何なのか考えつつ、言葉遣いや仕事の振り方、受け方まで気を配るようにしています。

経営者というとなんだか大きな仕事ばかりしているようですが、私は凡事を徹底する姿勢こそ大切だと思います。
弊社を立ち上げてから7年経ちますが、いまなお出社メンバーで毎朝掃除をしているのも、そういった気持ちの表れです。もちろん、部長や社長といった肩書きも関係なく全員でやるんですよ。小さなことで気を抜くと、どうしても仕事のプロセスやコミュニケーション上においておろそかな部分が露呈してしまう気がします。

現在Vponは「Vpon Holdings」という親会社が日本にあり、その拠点として東京や大阪、台湾、タイ、シンガポールなどアジアを中心に展開しています。
Vponのミッションは世界中のビッグデータを集めて、その情報を必要とされている企業や団体、行政などに使いやすい形で提供するプラットフォームであることです。
中長期的なマイルストーンとしては、まずアジアNo.1のデータカンパニーになることを目指します。そのためにはやはりアジア最大のマーケットである東京で発展していくことが必要となりますね。
それから、今後10年間のビジョンでは、世界でNo.1のデータカンパニーを目指したいと思います。
21世紀においてデータは石油と同じくらい大切な資源とされていますから、我々としてはそのデータの質と量にこだわって、クライアントのマーケティングをより広く支援していきたいですね。

若者へのメッセージ

若いうちはとにかくチャレンジをしておくことです。失敗は財産です。そうじゃないと、年を取ったときにチャレンジできない体質になってしまうんですよ。
僕は現在42歳ですが、大学を卒業してからここまで本当にあっという間でした。だから今ある時間を無限と思わずに、やってみたいことがあればとにかく一歩踏みだしてみる。やらなければ見えない景色というのは必ずありますから。

それからもうひとつ、普段自分が使っている言葉に意識を向けてみてください。口に出している言葉はもちろん、無意識で頭に思い浮かべている言葉もすべてです。
なぜなら人間は言葉を使って思考をし、思考はその人の行動や性格、習慣へ繋がり、習慣はその人の運命を作るからです。つまりどういう言葉を使っているかによって、その人の未来が決まるといっても過言ではないでしょう。これを意識して、できるだけポジティブで目的志向な言葉を使ってみてください。
これは今働いてくれている皆にも常に伝えていることです。