Recovery International株式会社 代表取締役社長

大河原 峻

Shun Okawara

夢なき者に理想なし、理想なき者に計画なし、計画なき者に実行なし、実行なき者に成功なし。故に、夢なき者に成功なし

大河原 峻

現在の仕事についた経緯

もともとは病院で看護師として勤務していました。
仕事にやりがいを感じる一方で、病院の年功序列制度の厳格さや、自分が理想とする「患者さんを尊重する看護」ができないことに疑問を感じてもいました。
そこで自分のキャリアを見つめ直すために海外で働いたのですが、そのことが起業への大きな転機となりました。現地で見た在宅看護のスタイルに、これまでの看護とは違う新しい可能性を感じたのです。
在宅看護の道が日本で拓かれれば、現場での努力が報われない看護師たちの悩みや、日本における在宅医療の問題、これらが一挙に解決できるのではと思い、会社設立に至りました。

仕事へのこだわりと目標

最も大切にしているのは「もう1人のあたたかい家族」という理念です。
医療において、私は患者さんの価値観に応じたさまざまな治療法が展開されて然るべきと考えています。しかし病院では「ガンの場合はこの治療をします」といった固定のスケジュールを組まれることが通例です。
だからこそ私達は、患者さんが自分の家族だったらどのようなことをしてあげたいかという視点を持ち、実践するようにしています。
また、医療業界の離職率が高い理由の1つに、チームマネジメントが未成熟という点がありますが、そのカギは役職者の管理能力にあると考えています。
病院では、優秀な看護師がそのまま役職付きになってしまう流れが通常ですが、私が思うに、名プレーヤーは名監督ではありません。役職者は指導者としての心構えや、人を動かすとはどのようなことかをきちんと理解しておく必要があります。
そのため弊社では、週に1時間、研修の時間を取り、コーチングやティーチング、自己理解など、指導者として必要なことを役職者に学んでもらうようにしています。

訪問看護師は2025年までに15万人必要と言われていますが、現状は約9万人しかいません。一方、看護師は潜在看護師も含めると150万人~200万人が存在していると言われています。
つまり「訪問看護」という働き方が広く認知されれば、より多くの看護師にこの業界で活躍してもらえるでしょう。
そこで弊社では、事業所の展開と看護師やセラピストの増員を着実に行い、訪問看護がより世間の目に触れるきっかけを作れればと考えています。
もちろんゆくゆくは、その輪を広範囲まで広げていきたいと思いますが、まずは管理の及ぶ直営店の範囲でしっかりと事業を確立していきたいと思います。
さらに業界全体の底上げのために、横の繋がりを作って連携していくことも視野に入れています。

若者へのメッセージ

自分のやりたいことを選ぶとき、周囲からの声がノイズになってしまうケースが多々あるかと思います。
しかしそこで、流されて諦めてしまうのではなく、自分のしたいことに徹底してこだわる、チャレンジするということを大切にしていただきたいと思います。
訪問看護の仕事は一般的に看護師を10年経験しないと厳しいと言われている仕事なのですが、弊社では23~24歳くらいの第2新卒にあたる若い世代が、実に活き活きと楽しそうに働いてくれています。
もし彼ら・彼女らが「訪問看護はベテランじゃないと厳しいから…」と諦めていたら、今のような未来はなかったでしょう。
皆さんにはぜひ、俗説や常識に捉われず、自身のやりたいものを追及する姿勢を楽しんでもらいたいなと思います。