株式会社ユニシア・コミュニケーションズ 代表取締役

西脇紀克

Noriyoshi Nishiwaki

顧客にありがとうと言われる仕事をする

西脇紀克

略歴

1995年、カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社に入社、TSUTAYAの店舗出店戦略の立案、出店開発、そしてTポイントによるデータベースを活用したマーケティング提携プロジェクトに従事。
2013年に独立、株式会社ユニシア・コミュニケーションズを設立。
店舗収益の改善を専門としたコンサルタントとして、地域密着型の店舗に特化した『集客と収益アップの仕組みの構築』を得意とする。
コンサルティングでは1ヶ月で結果を出すことを念頭にいれ、立地と商圏の分析から集客戦略までをサポートする手法が評価されている。これまで100以上のクライアントに800以上の施策を実施、多くの店舗の収益改善を遂行、その成功率は2019年3月現在で96.1%を誇る。クライアントとは長期的な信頼関係を大切に築きながら、繁盛店になる仕組みを一緒に作り上げ、安定的な収益を提供することを信条としている。

現在の仕事についた経緯

前職で個人店向けにTポイントを活用した集客事業のマネジメントリーダーを任された時に、個人店や中小チェーン店がどのようなサービスを求めているのか、何十店舗とインタビューする機会がありました。
そこで気付いたのは、個人店や中小のチェーン店が品質の高い商品やサービスを保持するのに、売り方や集客の方法がわからず、結局は値引きに走るケースが多いという実態です。
大手企業では当たり前のマーケティングの概念が、個人店等では認識すらされておらず、また結果として苦しい経営に陥っていることに『なんとかしたい』との思いが日々強くなり、個人店や中小チェーン店向けに大手企業と同じマーケティングを提供する目的で、今の会社を立ち上げました。

仕事へのこだわり

広告代理店を経営する父の影響からマーケティングに関心をもち、1995年、TSUTAYA事業で急成長していたカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社という会社に、当時は花形であったTSUTAYA関連の業務ではなく、データベースマーケティングの営業部門を希望し入社しました。
しかし入社時の思惑とは違い、TSUTAYA事業の強化に伴って、TSUTAYA用の物件を開発してフランチャイズ新規提携先を増やしていく営業部門に正式配属することになりました。

そして私は最初の仕事で、大きな失敗をしてしまうことになります。
最初に担当した物件で、甘い立地判断から売上予測を大きく外した物件を開発するという失敗を犯し、会社と取引先から一気に信用を失い、解雇の一歩手前となってしまいました。
直属の役員から無視される等、精神的にも不安定な毎日を過ごすことになりましたが、逆に私は3年間は辞めずに仕事をやり遂げることを心に誓い、それまでの活動を見直すことから始めたのです。

まずは物件開発の反省から、立地理論を徹底的に勉強し直し、業務に取り入れる毎日を過ごしました。そして1年が経過する頃には、店舗の立地理論も『自動的に集客する環境づくり』であり、マーケティングのひとつだと発見、その効果はすぐに表れることになります。

結果的には10年間に渡り、TSUTAYA出店開発業務に携わることとなり、累計100名以上いた物件開発の担当部署に於いて、ほとんどの期間で最多出店加盟を獲得、トップセールスの実績を残し、累計100店舗以上の出店に携わることになったのです。
さらにフランチャイズ契約期間内で売上げ不振による撤退はゼロという、他に例のない実績も残し、“立地理論に基づく集客の仕組み化”、つまりマーケティングの重要性を身に染みて理解することになりました。

そして同社がTポイント事業を今後の成長戦略とすることから、2006年に上場企業へのTポイントマーケティング提携を主とする営業部門に異動。入社から10年が経過し、ようやく念願のデータベースマーケティングに携わることになります。
提携営業の交渉先が上場企業の社長、役員という営業業務を6年間、プロジェクトマネージャーとして活動し、2013年には個人店舗でTポイント加盟ができる仕組みを強化する方針から、個人店向けTポイント加盟の営業部門のプロジェクトリーダーに就任。
その業務の中で、大手企業では当たり前のマーケティングの概念が、個人店等では認識すらされておらず、また結果として苦しい経営に陥っている実態に気付きます。

個人店への営業支援をしがらみなく活動していくためには、自身が会社を辞めてTポイントの代理店の立場で自由に活動したほうが良いと判断し、2014年株式会社ユニシアコミュニケーションズを設立しました。
一般的な代理店のスタンスは、新規の加盟店舗を増やす営業活動を主業務としていましたが、僕らは加盟後の集客や売上拡大に特化したマーケティングコンサルティングによる支援活動を主業務として活動することにしました。
結果として、収益拡大の効果が評判を生み、加盟店舗数も急激に拡大。
2020年1月現在、120店舗ものさまざまな業種の店舗にご加盟頂くという脅威のスピードで加盟店舗数が拡大する中、効果を実感いただき、実質解約はゼロという実績を残しています。

現在では、Tポイント本部にはこれまでの活動内容を評価されて、加盟店への集客改善企画プロジェクトに参加するなど、Tポイント本部へのコンサルティング活動も行っています。
自身が立てた会社の事業ドメインは『お店の経営変革を支援するマーケティングコミュニケーション事業』です。
ご加盟するまでがゴールではなく、ご加盟後から長期的な信頼関係を大切に築きながら、繁盛店になる仕組みを一緒に作り上げ、安定的な収益を提供していくことを信条としています。

若者へのメッセージ

『顧客にありがとうと言われる仕事をする』
『仕事には効率を求めるな、顧客の言うことに流されるな、顧客の為になることをなせ』
これは私が前職から心掛けていたことであり、今の会社の行動規範にもなっています。
顧客に迎合する仕事のスタンスは、受け身になるため、一見ラクでストレスもないように思います。
でもそこからは得られるのは乏しい生産性。顧客から便利に思われるだけで、信頼関係も構築できません。
顧客のことを考えればこそ、意見もするべきだし、常に主体的であるべきだと思っています。
常に主体的に、顧客にとって成すべきことをしっかりと成すこと、結果として顧客にありがとうと言われる関係になることが、双方の長期的な成長に繋がることになるのではないでしょうか。