株式会社学凛社 代表取締役

中野耕治

Koji Nakano

出迎え3歩、見送り7歩

中野耕治

現在の仕事についた経緯

大学卒業後、しばらく法律事務所におりました。その時に、私の友人が学習塾をやっておりまして、仕事が休みである土日に手伝ってほしいと言われ、その学習塾を手伝い始めました。しかし、しばらくした頃に友人は借金が理由で失踪してしまいました。そこのオーナーさんに頼まれて法律事務所を辞めて、その小さな塾を引き継いだというのがこの教育業界に入ったきっかけです。
その後は、オーナーも辞めることになってしまったため、その学習塾は閉めることになり、私は大手の塾にアルバイトという形で入りました。そこで認められて教室長になったのですが、理不尽な形で解雇通告を受けてしまい、どうしようかと思ってる頃に、私の友人がやっていた塾で「人が足らないから来ないか」と声を掛けてもらいました。その塾に入ってすぐ、教育部長をやり始めて、そこで3年か4年やった後に、店頭公開企業からオファーがかかったので、その店頭公開企業に移り、そのあとに学部長、企画部長、教務本部長を務め、独立をしました。

仕事へのこだわりと目標

いつも自分で忘れないようにしているのは、昔教わった教師の方から言われた「出迎え3歩、見送り7歩」です。そういう気持ちで全ての人と接しなさいということです。どんな方がみえても、役職に関係なく玄関までお見送りをするというのは心掛けています。
また、誠実にきちんと対応することも大切です。会社にとって人は財産です。やはり相手の立場に立ってコンテンツを作らないと受け入れられないですよね。日本の中でビジネスをやってる時は分かりませんでしたが、海外に1年で十何回も行くようになると、日本人の長所が分かるようになり、「日本人の良さをイーラーニングの中にどう活かそうか」という事を考えるようになりました。今一生懸命に取り組んでいるのは日本のマナー教育です。これをイーラーニングで広めたいと思っています。

一番の目標は、イーラーニングの利用者を10万人にしたいということです。ある程度、日本語教育ができた段階で私たちの日本語学校に来て、ここで特定1の資格を取っていただく。そして出口まできちんと世話をするために、就職紹介をする。このように、入口から出口まで全部一貫して行うシステムを今作っています。
現在、特に一生懸命行っているのは介護なので、“介護施設の方に1年分の奨学金を出していただく代わりに、その施設で2年間は必ず勤めます”というような取り組みを進めています。それがうまくいけば他の業種にも広めていきたいですね。

若者へのメッセージ

日本の若者と海外で会う機会がすごく少ないですね。なので、もう少し外に目をむけてチャレンジしてもらいたいなと思います。日本はアルバイトでも最低限の生活ができてしまいます。コロナなどの非常事態が起きたとき、非正規の人から切られていくわけです。
自分の不安定さは考えるけれど、明日の食べ物をどうしようかと思う若者は少ないと思います。だから、若い時に最低限で苦労してる人たちを見た方がいいですね。そうすると自分の甘さを痛感すると思います。