T&E マンツーマン英会話 代表

上河原 有希子

Akiko Kamigawara

Time kills all deals

上河原 有希子

略歴

1992年生まれ。幼少期をヨーロッパで過ごす。
元プロヴァイオリニスト。全日本学生音楽コンクール全国2位、その他国際コンクール入賞歴あり。桐朋女子高等学校音楽科を卒業後、ベルギーブリュッセル音楽院に一年飛び級で入学を許され、学士、修士課程を同時に履修するも、両親との軋轢、コンサート中の事故で楽器が壊れるなどのアクシデント等から精神的に挫折し、中退。
その後、ニューヨーク州に7年間在住、結婚。その間、ヴァイオリニストとしてはロックとヒッピー文化で有名なウッドストックで路上演奏から活動を始め、地元紙のインタビューを契機に、ソリスト、コンサートマスターとしてカーネギーホールなどアメリカ東海岸各地で演奏。Bard大学修士課程に在学、ニューヨーク州立大学にて教鞭を取る。また、アーティストのアルバム制作参加や、弁護士で発明家のRob Kunstadt氏制作のアルミニウム弓の普及にも努める。
ニューヨーク在住中、様々な出会いを通し、アメリカならではのビジネス経営のダイナミズムに触れ、ヴァイオリニストとしてフリーランスで活動するほか、2年間映像制作会社でオンラインコマーシャル制作や、5年間ニューヨーク市内でも有数の家庭教師派遣会社での経営業務を経験。
2020年に日本へ帰国後、主婦業の傍ら映像制作会社を起業。某アメリカ出身芸人と英語や日本と欧米の文化の違いについて語るYouTubeチャンネルを運営。2022年4月、T&Eマンツーマン英会話の代表に就任。

現在の仕事についた経緯

英会話講師のお仕事を薦められ、弊社の面接を受けたところ、前経営者が会社をたたむことを検討しているという話を聞きました。海外で事業オペレーション内容に類似点のある会社の経営経験があり、日本での語学事業には興味があったので、前経営者に経営譲渡を提案したところ、快諾して下さり、弊社の代表に就任、という流れになりました。

幼少期にはフランス語をネイティブレヴェルで話し、大学留学前には学校の英語の授業の他にも高額な授業料を支払って大手の英会話教室に通ったにもかかわらず、アメリカで社会人経験を積み始めるまで英語はあまり話せず、自分の伝えたいことが伝わらない、もどかしい思いを沢山しました。
その様な経験から、これからますますグローバル化の進む日本で、言語の違いだけでなく、文化やコミュニケーション習慣の違いの理解、異文化間のコミュニケーションを円滑にするお手伝いをしたい、と考えてきました。

ここに至るまでに、クラシック音楽家として活動したことで様々な言語、文化に触れ、海外に住む日本人として自分のアイデンティティに齟齬を感じ、それでいて日本に帰国してからは逆カルチャーショックを何度か経験し、葛藤したことも大きかったと思います。

また、微力ながら、「語学は才能がないと伸びない」、「読み書きができても話せないのは当たり前」という、多くの日本人の方が持つ語学に対する苦手意識や、“日本の語学業界はエバーグリーン”と言われてしまう現状を改善したい、という気持ちもあります。

仕事へのこだわり

「何でもやってみて、引き出しを増やす」
学生時代は要領が良く、何に関しても大した努力をしなくてもそこそこの結果が出る方だったので、“私はやればできる”という根拠のない自信がありました。しかし、家庭教師派遣会社の業務に関わり始めた1年目は、所謂社会人経験も皆無でしたし、当たり前の業務があまりにも出来なくて、上司は怒り沸騰、クビ寸前の毎日で、そんな自信も粉微塵に砕かれました。
規模としては小さな会社の為、業務は多岐にわたり、クライアントやスタッフとの主なコミュニケーションツールである英文メールを毎日30~70通書いたり(現在は業務の大部分を自動化し、異常な数のメールを書くことは皆無です)、オンラインマーケティング、求人面接、提供するサービス内容や業務内容の見直し等の経営戦略の業務に関わりました。
出来ないことは出来るようにする以外ない、という環境で、小さな成功の積み重ねが本物の自信とスキルを身に付ける事に繋がったと思います。
小さな規模の会社の経営者は、特に会社設立の最初の段階では様々なスキルが求められます。私は、必要だけれど恐れや躊躇を感じる挑戦やスキルほど「やったことがないんだから最初は出来なくて当たり前。まずはそこそこ出来るところまで持っていこう。」という心構えで向き合うようにしています。

「欧米出身の人材の見極め」
特に英会話学校など、お客様に深く関わる仕事は、先生の性格やコミュニケーション能力、教えることに対するモチベーションが、生徒さんの言語学習に対する意欲であったり、苦手意識に直接つながってきます。
求人面接では、ニューヨークでの家庭教師派遣会社での経験を生かしてつくり上げた求人プロセスを元に、細心の注意を払って面接を行っています。講師の面接通過率は1%前後としているので、時間も労力もかかりますが、結果、弊社のサービスに対するお客様の満足度と、講師と良い関係性を築くことに繋がると信じています。

若者へのメッセージ

一つのスキルで秀でることは、特定の分野で突出するには必要な事ですが、それが長期的、安定的、確実な成功と幸せに繋がるとは限りません。
この不確実な世界でよりよく生きるために、特に30歳までは視野を広く保ち、様々なスキルをある程度のレベルまで身に付け、引き出しを多くする事を心がけてください。

何事も、やらなくちゃいけない(I have to do it)という外発的な気持ちで望むのとやりたい、やるぞ~(I want to do this, I’m choosing to do this)という内発的な気持ちで物事に臨むのとでは、そもそも脳内で活性化される部位が違うそうです。自分はどんな人生を送り、何がしたいのか、答えを見つけるのは大変かもしれませんが、自問自答し、自分を理解する時間をぜひ定期的につくってください。

最後に、私が20代前半で人に言われてハッとした話があります。
「チャンスは無限大、って言う人がいる。けれど、人には死という期限がある訳だから、人生で得られるチャンスの数も必然的に限られてくるはず。」
若い内にしか得られない機会、若い内にしか出来ないこと、というのは意外に多いのです。今やりたいことは、1年後の自分はやりたくないことかもしれません。いつかやる、ではなく、今やりたいことは今、やりましょう。
YOLO(You Only Live Once)!