大阪銘板株式会社 代表取締役社長

山口 徹

Toru Yamaguchi

That which doesn't kill me makes me stronger.

山口 徹

略歴

1993年に同志社大学大学院工学研究科修了後、電器メーカーを経て日本フィリップス半導体事業部(現NXPセミコンダクターズ)に入社。主に自動車業界の新規ビジネス立ち上げや商品の共同開発に携わる。2004年6月大阪銘板(ダイメイグループ)に入社、2005年2月代表取締役社長に就任。

現在の仕事についた経緯

私で4代目になりますが、昔からこの会社を継ぐのだと感じておりました。学校を出てからすぐに会社を継がず、先代の社長には相談せず自分のやりたい仕事に就きました。最初はオーディオを作っている日系企業に入社、そこから転職し外資の半導体メーカーに勤めました。その間に何度か先代からは勉強しながら会社を継いで欲しいと言われましたが、自分自身のキャリアを積んでいかなければ自分のためにも会社のためにもならないと考え、キャリアを積むことにしました。実際にキャリアを積めたと思ったのは前職の自動車関係の半導体マーケティングの仕事です。自動車はすぐに売り上げが上がらないのですが、少しずつ上がり始め、これで一通りできたかなと思った矢先に、先代から声が再びかかり大阪銘板に入社いたしました。先代は周囲に「自分の技術を5年くらいかけて息子に引き継いでいくのでよろしく」と言っていたそうですが、私が入社してから8ヶ月で亡くなってしまいました。本当に急な出来事でした。先代が亡くなり、急遽私が先代の跡を継ぐことになりましたが、幸いにも事業部制を取っており、各事業部の事業部長が指揮を執っていたので、会社が傾くことはありませんでした。ただ私が会社の中で何が行われているのかを把握できていなかったため、1年くらいかけて会社の中の流れを勉強しました。軌道に乗り始めたと感じたのは、もっと後のことです。

仕事へのこだわりと今後の目標

一番大事にしているのは理念です。最高経営方針と大銘経営四則、3つのCSです。代々大事にしてきたものですが、私が入社した頃は事務所には理念が飾ってはいるけれども社員には浸透していないという状況でした。会社の歴史を紐解いていくと過去のエピソードはほとんど理念に結びついているのです。おそらく2代目社長が様々な経験をしながら後世に引き継いでいかなくてはいけないことを理念として残してくれたと思っております。私が社長になってからは理念を浸透させるために、3つのCSと最高経営方針である「人を生かす企業」「技術商品の持続的創造」「弾力経営体制」を核にしてクレドという行動指針を作りました。クレドを浸透させるためにいろいろ施作を行っていますが、現在は社員へ向けてトップメッセージというものを隔週で出しています。

今後の目標としては、常に新しいことを手がけ、会社を変えていかなくてはいけないと思っております。
以前は家電の分野に力を入れていましたが、現在は自動車とアミューズメントの分野に方向転換しています。時代の流れを読んで新しいお客様に向けてアピールし、新しい商品を作り続けています。変化に対するプレッシャーや恐れはありません。これからも挑戦を続けていきます。

若者へのメッセージ

人のやっていないことに対してチャレンジすることが大事だと思います。
すでに人がやっている分野は参加している人が多く、そこで勝ち抜くのは大変です。ですから、人と違うことを行い、尚且つそこに付加価値があるといいですね。その部分を一生懸命取り組むと成功する可能性が高くなると思います。私の若い頃とは変わってきていると思いますが、誰しもが最終的には自己実現したいのではないでしょうか。その辺りの本質は変わっていないと思います。