デジタルネイティブ・テクノロジー株式会社代表取締役

八木下 重義

Shigeyoshi Yagishita

奴隷のように働き、王様のように遊ぶ

八木下 重義

略歴

1985年東京工業大学中退。在学中から一緒にバンドを組んでいた仲間からそそのかされて、浜田省吾等の全国ツアーにローディーとして参加。その経験を活かして、1988年株式会社Cカンパニーに入社。映像音楽事業に配属される。

株式会社Cカンパニーはアイビールックで一世風靡したVANジャケットの宣伝部から独立した広告代理店で、アメリカナイズされた自由で発想豊かな会社で、入社後はその自由な社風のもと、音楽ディレクターとして、映画「機動戦士ガンダム」、映画「二十四の瞳」、映画「優駿」、テレビアニメ「ハートカクテル」等を担当。
その後、日本テレビ「ロック名缶」、「日曜スペシャル」等のプロデューサーを担当し、30歳の時に、株式会社リアルプランニングを設立。
初年度から、Diners Clubの新規事業であるPremium Cardを担当し、会員向けサービスの組成から事業計画までを手掛ける。 このDiners Clubの成功から、野村不動産のPROUD、メルセデスベンツ日本のMAYBACH、HERMES銀座プロジェクト等の数多くの新規事業を担当。25年以上前から、会員データや履歴データ等のビッグデータを解析し、事業計画を導き出すという「データマーケティング」を実施。

東日本大震災で親族に被害が出たことから、上記の「データ解析」を用いて、自然災害の事前予測に活かしたいとの考え方から自費を投じて、2014年一般社団法人地震予兆研究センター、2015年一般社団法人自然災害研究センターを設立。インドネシア気象庁との土砂災害・地震事前把握共同研究などを実施。

しかしながら、公的機関の様々なデータを統合解析するにあたり、「AI」を活用しなければ追い付かないため、地震予兆研究センターは東京農業大学の太田教授等に任せて、AIによるビッグデータ活用を目指す。株式会社STANDARDコーポレート戦略本部長を得て、2020年にデジタルネイティブ・テクノロジー株式会社設立。

会社を設立について

昨年設立したデジタルネイティブ・テクノロジー株式会社は、証券会社や投資家から依頼を受けて、最先端デジタルテクノロジーによって企業の株価や企業価値を向上させる会社です。何故ならば、日本には「AIを使って何をやったらいいんだろう?」と迷われている企業が多いですが、AIの分かるエンジニアに相談しても彼らは事業を作ることはできません。AIやデジタルのことを分かって新規事業を作れる稀有な存在として設立しました。

仕事へのこだわり

学生時代に有名アーティストの全国ツアーにスタッフとしてついていった経験があります。その時のつながりから広告代理店に就職して、20代の頃は音楽ディレクターや映画ディレクター、テレビ番組制作など、学生だった頃には考えられないような仕事をいくつもさせてもらいました。

初めて入社した株式会社Cカンパニーでは寝る間も惜しんで仕事に没頭したのですが、次のステップとして30歳までには独立しようと思っていました。実際に30歳で自分の会社を作りました。それから見える世界や視点が変わって大きな事業を担当することが大きくなりました。

日本には「AIを使って何をやったらいいんだろう?」と迷われている企業が多いです。AIの分かるエンジニアに相談しても彼らは事業を作ることはできません。AIやデジタルのことを分かって新規事業を作れる稀有な存在が当社であるということは大きいかと思います。

また当社は最後までコミットします。あるスタートアップの事例ですが、当社にご依頼いただいた際、出資もさせていただきました。すると当社も株主になりますので、この事業を成功させるためにAIに関すること以外に資本政策の部分なども入り込んで成功まで並走することになります。

コストや開発期間にも自信があります。当社では学生や学生を卒業して間もない若い世代のエンジニアを積極的に起用していますし、ベトナムにも出資している企業があり、システムはベトナムで、AIは日本で、分担してやることでコストを抑えることができています。

若者へのメッセージ

私が産まれた頃はテレビはまだ白黒で、ブラウン管で、という時代でした。今の若い世代は物心ついた時からスマホを触っていた世代です。デジタルに対する捉え方が全然違いますので、彼らの意見を採り入れていかないといけないということは常々思っています。

今の最先端の教育を受けている学生エンジニアは、元々システムエンジニアだった方がAIを勉強するのとは違い、初めからAIのことが分かっているという実態もあります。

あるAIの開発をおこなった際の事例です。プログラムは彼らにしてもらい、私が統括する役割で仕様書や設計書、要件定義書などを書いていきました。その時にどういったアルゴリズムを使えばいいのか、色々な可能性があり、議論をしました。彼らと私の異なるフィールドの意見を合わせていく中で、相互補完が成り立っていきました。

意見を否定せず大事にすることが非常に重要です。若い人材をどんどん引き上げて伸ばしていかないといけないと思い、積極的に起用していきたいと思っています。

また、若い皆さん達には、自ら起業するというチャレンジを是非して欲しいと思います。その時に経験やネットワーク、お金が無かったりする部分は当社がサポートします。1から10まで全部教えるつもりは無いですが、考えながら進んでいく手助けをできればと思います。