一般社団法人箏PLAN 代表理事

渡部佳奈子

Kanako Watanabe

自分本位 他力本願 男は度胸、女も度胸

渡部佳奈子

略歴

2歳のころから母のもとで箏のお稽古を始める。東日本大震災をきっかけに、箏を用いた高齢者向け回想プログラム「箏回想法」を考案し、仮設住宅・高齢者福祉施設・クリニックなどで実施する。その活動が認められ、2015年に復興庁心の復興事業で箏回想法が採用され、同年内閣府よりドイツへ派遣されている。
その後は学会での招待講演、老人会向けの箏回想法の講演もしている。2019年・2020年とハーバード大学 脳神経科学の教授よりイタリアで開催の世界の科学者と音楽家が集まる「モンテカステッリでの会議 トスカーナの回路と行動」に招聘されるも2年連続でコロナの為断念。またドイツとの交流も続けており、高齢者施設からは研修の受け入れも許可されている。
現在、製薬ベンチャー 株式会社Transgeneticsの代表取締役で一児の母。夫と3人暮らし。
日本福祉大学在学中で箏回想法の更なる研究に励んでいる。著書に『自分らしく生きるヒントが詰まったストーリー』(RASHISA出版)がある。ジュンク堂書店池袋本店総合ランキング1位を獲得している。

現在の仕事についた経緯

15歳のとき、祖母の死をきっかけに高齢者の役に立つ!と漠然と思っていました。
東日本大震災が発生した時はちょうど体調を崩しており、体力仕事は出来ませんでしたが、箏曲の演奏で避難所をまわりました。
この時、聴衆のひとりだった女性が、「箏を見たことも聴いたこともなかったけれど、ピアノやギターと違って心にスーッと入ってくるね。私たちはどうしようもなく日本人なんだね。聴けて良かった。ありがとう。」と声をかけてくれたことをきっかけに、これは高齢者の役に立てるのでは?と考え、箏を用いた高齢者向け回想プログラム「箏回想法」を考案して奔走しています。

仕事へのこだわり

とにかく、何度も何度も経験して経験値を上げていくことにはこだわっていました。そうすると、考えも深まって応用がきくようになります。しかし、ストイックな性格のためか、あまりにも回数を増やすと、お金と時間、家庭と仕事のバランスが悪くなり、色々痛い目を見ることがありました。
今度は単価を上げ、時間をつくることにこだわるようになりました。仕事関係の人付き合いは最小限に、何かの会合などには一切参加せず、自分の伝えたい事を伝えたい人に刺さるように磨くことにはこだわってきました。
今でも飲み会等には極力参加せず、お世話になった方にお礼をこまめに伝えるようにしていますが、一方で柵は一切気にしないようにしています。お仕事の成果で恩をお返し出来れば良いなと考えています。

若者へのメッセージ

基本的に、若者へ何かを言うのは苦手です。私も自分で考え、行動し、失敗して、しぶとく挑戦してきましたので。きっと自由にやりたいんじゃないかな?と思います。
必要な人と必要な時に出逢って最大限自分の目的(自分に出来ることで社会貢献)を達成していきます。という宣言にさせていただきます。共鳴する方があれば良いですね。