ファミリー企画株式会社 代表取締役

平良奈々

Nana Taira

己を信じ、常に自分自身であること。

平良奈々

略歴

上智大学外国語学部入学後、スペインにて語学学校卒業。某大手食品メーカーに入社、化粧品部に配属。転職後、帰沖し2015年独立。

現在の仕事についた経緯

学生時代から綺麗なものに触れることやファッションが大好きでした。趣味が百貨店の化粧品フロア巡りということもあって、化粧品メーカーへ入社しました。そこで、美容の土台はスキンケアであり「肌は花壇と同じ」の言葉を学びました。つまり、土壌がしっかりしていないと、どれだけいい肥料を与えても綺麗な花は咲かない、という意味です。
そこから、化粧品の根幹である肌の土台作り(=スキンケア)の大切さを学びました。色々学ぶうちに、故郷である沖縄には「ぬちぐすい(命の薬)」と呼ばれる薬草や海藻がそこら中にありふれており、この沖縄にしかない秘めた素材を使用したスキンケアブランドを「若い視点」で開発したいと思い、現在に至ります。

仕事へのこだわり

肌につけるものなので、成分にはとてもこだわっています。試作では必ず自分の肌で何度も実験をし、また経時変化も見るために灼熱の車中や、湿度の高い倉庫に一週間放置してみたり(笑)、自分なりに実験も入れて消費者からのあらゆる質問に対応できるようにしています。
ただ、どれだけ製品が良くてもそれを発信していかないと意味がありません。お取引先様(B2B)や、店舗スタッフへのクロージング強化(D2C)にて、ブランディングや製品の特徴を伝え、共有することが私自身の一番の仕事だと思っています。
たとえば、新規取引先にご挨拶に行ってからは顔を出さない。その時点で頑張る土俵が導入前になっているんですよ。そうじゃなくて、導入してから先のアフターフォローやヒアリングも大事にしていくことでお取引先様との信頼関係が成立しますよね。「新たに仕入れを検討しているブランドさんがあって、、、あ、ご心配なく!平良さんのところは棚継続していますからね!(笑)」このような会話も日常茶飯事です。日々新しい商品が生まれていく中で、市場に出してもらえるのはほんの一瞬。この一瞬を私たちの会社ではいかに長くしていくか、を考え行動に移しています。
同じような思いやぶれない信念を掲げていくことはとても大切ですが、その情熱や信念を人に伝える力を身に着けることで、自分自身を鼓舞し、またその信念に共感していく人との繋がりという共鳴反応で仕事は出来上がると思っています。思いだけじゃやってけない!という言葉をよく耳にしますが、情熱や信念を持つ人には叶わない!と私は信じて日々取り組んでいます。
また、企画会社としてのポリシーですが「何事も固定概念にとらわれない」を大事にしています。今までにありそうでなかった、ちょっと癖のある発想などを生み出すためにも色々なものを見て、インプットの旅にでることで仕事のパフォーマンスを上げています。

若者へのメッセージ

「若さに勝る武器なし」です。
無知や生意気という言葉が通じるのは若い時だけです。やりたいことがあるのであれば、まず考える前に行動してほしいと強く思います。なぜなら、年を重ねていくほど自分の立場や経験値を考えてしまい、自分の可能性を決めてしまいがちだからです。若いころの失敗は必ず、後に繋がると考えています。
私自身、商品を生み出すまでにエネルギーを費やし、完成したらそこで成功だと思っていた時期がありました。こんなに品質にこだわり良いものを作ったんだから、売れない訳がないと。もちろん世の中の商売がそんな簡単な仕組みではなく、初めて自分の無知さを思い知りました。PDCAやAIDMAなどマーケティングの根幹となる考え方や実践を、商工会や中小企業診断士などから学び、さらに経験を踏まえ今の私がいます。チャレンジに失敗はつきものです。チャレンジを恐れていたら成功は味わえません。
人生100年時代と言われるこの世の中で、自分の生き様を残していきたいと思っています。そして、このインタビューを読んでいる皆さんにも、皆さんなりの生き様を残していってほしいと思います。