栄町消化器・内視鏡内科クリニック 院長

佐藤 龍

Ryu Sato

人生楽しく

佐藤 龍

現在の仕事についた経緯

1999年に旭川医科大学を卒業し、医師としては23年目を迎えます。
開業に至るまではさまざまな病院で勤務し、病院の新設にも数多く携わってきました。
しかし1~2年という短期間で病院の立ち上げ・整備を行っては去り、また別の病院を立ち上げては去り、といったことが重なったので、そろそろ落ち着いて患者さんを迎えられる自身の居場所を作りたいと思うようになりました。
また立場が上になってきたことで、内視鏡と診療を1人で行うことが難しくなってきたことや、検査の件数が非常に減ってきたことにも、やや不満を感じていました。やはり私は自分の手で患者さんを検査し、自分の所見で患者さんを最後まで診療したい。
その想いが開業の大きなきっかけになったと思います。

仕事へのこだわりと目標

最も大切にしているのは全人的医療を施すことです。
要するに、消化器だけを診るのではなく、患者さん全体を診るということです。
これまで勤務してきた病院では、肺炎から心不全、脳梗塞まで幅広く診ていたような時期もあったので、当時から全人的医療についてはこだわりを持っていました。昨今話題となっている「総合内科医」も、領域の専門性に捉われず幅広く診療するという意味で、私自身の考える医療に近いものがありますね。
このような考えから、今も心筋梗塞以外の疾病はだいたい診るようにしていますし、症例が多いアレルギー疾患についても、耳鼻科や眼科領域の診察はできないのですが、薬処方は対応するようにしています。

今後の目標ですが、クリニックの拡大といったことは特に考えておらず、自分が健康で、長く患者さんとお付き合いできればいいかなと思っています。
そもそも開業のきっかけは「自分自身で患者さんを最後まで診たい」でしたから、そういった意味では、もうほぼ目標を達成できているのかもしれません。
さらなる検査ができればと思うときもありますが、そうすると新しい機械の導入やスタッフの増員も必要となってくるので、やはり今がベストな状態かと捉えています。
ただ、やはり1人でできることには限界がありますから、その中でどれだけの患者さんを診られるか、いかに安全に検査ができるかという点は課題の1つです。そこにはスタッフとの協力体制が重要だと考えていますので、スタッフのことは非常に大切に想っています。

若者へのメッセージ

やはり「どうなりたいのか」という目標を立てることは重要だと思います。
たとえば医療の世界であれば、教授になりたいのか、大学で研究を続けたいのか、臨床施設で病院長を目指したいのか、それとも最後まで患者さんに携わっていたいのかによって、方向性は大きく変わってきます。
私は縁あって病院の立ち上げに数多く携わってきましたが、やはり最終的な希望は「自分で患者さんを診て、責任を持って治療したい」だったので、このように開業に至りました。
しかし、これが「大学で教授を目指したい」となると、より多くの病院での経験が必要になってくるでしょう。
また、もしこれといった目標がないのであれば、1つの病院に固執するのではなく、いろんな病院を回って、自分の道を模索してみるのも方法の1つかと思います。
どこかのタイミングで「これがやりたい」と思えるものを見つけられるよう、常日頃から意識してみてください。