咲くカフェ合同会社 代表社員

櫻山啓三郎

Keizaburo Sakurayama

反省はしても後悔はしない。いつもハッピーに。

櫻山啓三郎

略歴

高校卒業後、都内を中心にクラブDJとしての活動を始め、「LEMS」(レムズ)というアーティスト名で2008年にはソロアルバムで全国リリースデビュー。
現在までに4枚のソロアルバム、2枚のコンセプトアルバム、3枚のアナログレコードを全国リリース&世界配信。
2011年、離婚をきっかけに一人息子と共に、故郷である茨城県大子町へUターン。
町の活性化に関わる活動を始め、2017年にカフェ&ゲストハウス「咲くカフェ」、2019年には「咲くカフェ合同会社」を設立。

現在の仕事についた経緯

過疎化の進む地元の町「大子町」へUターンして感じたことが、「のびしろがたくさんあるのに活かしきれていない。」ということです。様々な可能性を見つけ実現させていく活動をしていく中で、「物」ではなく「空間・時間・ストーリー・付加価値、etc」を売る・演出するという「カフェ的文化」がこの町には根付いていないことに気付き、それらを町の中に落とし込む必要があると感じました。
そしていずれやってくる地方時代に向けて、「町を先導し牽引していく存在を作らないとならない。そしてそれを作ることができるのは自分しかいない。」と使命感に近い感情を抱き、それを体現するために自宅をリノベーションした「咲くカフェ」を創りました。

仕事へのこだわり

咲くカフェに入ってくる新人さんに必ず話すことは、「咲くカフェの商品は飲食ではない。感動を与えるエンターテインメントが咲くカフェの商品。飲食はあくまでも口実。飲食があればお客さんを呼びやすいし、お客さんも来やすい。お金をいただくための口実でしかない。」ということ。
咲くカフェに来た人に感動してもらうために、手間を惜しまず、妥協はしない。接客一つとっても、たとえ一日100人を相手にしたとしても、その100分の一人に対して手抜きをしてしまったら、その人に取ったらそれが100%になってしまう。
「大変だから」「忙しいから」「これでいいでしょ」「田舎なんだから」、、、言い訳探しから始める地方文化を咲くカフェは変えていきます。

こういった部分は本当に、アーティスト活動をしているからこその感覚が強いんでしょうね。人前に立つ以上、作品を作る以上、常に完璧で最高の状態のものを提供する。
1曲のイントロを作るだけでも、何十回も聞き直して修正に修正を重ねていく。

そして咲くカフェはそんな僕の音楽作品でもあります。
音楽にはデザインや映像、ファッションなど様々な文化が融合しているのと同じように、「Music × 食・茶・甘・酒・泊」が咲くカフェのスタイル。つまり音楽とライフスタイルが融合した作品なのです。
だからこそ、そこで働くスタッフ一人一人はその作品を作り上げるアーティストでありパフォーマー。その意識を持つことも伝えています。あくまでも僕はそれを演出するプロデューサーでしかないのです。
そして、もちろんLiveと同じでアーティストだけでは完成されない。いらしてくれたお客さんと一緒に「咲くカフェ」という空間が出来上がっていくのです。

若者へのメッセージ

様々な経験をしていく上で、「先入観」や「固定概念」に左右されないような考え方を身に着けることは大切だと思っています。
仕事であったり、やりたいことであったり、それについて経験し学ぶことは大切なことですが、それらが「先入観」や「固定概念」になってしまうと、自分の可能性を自ら狭めてしまう可能性がある。
だからそれらはあくまでも「知識」の一つとして持っておいて、いざ自分で何かをする時にはフラットな発想で行うことが大切だと思います。

「こうでなければならない」「こうしなきゃいけない」ってことは無いんです。

難しい話ではなく、料理一つとっても、小松菜を茹でるのに「茎の方から入れて10秒、それから葉っぱを入れてさらに20秒」って?
僕は5秒しか茹でません。シャキシャキ感を少し残した美味しいお浸しができます。
そういうこと。