GEMBAコンサルティング

大原健佑

Kensuke Ohara

信念

大原健佑

略歴

東北大学工学部金属工学科卒業。大手容器メーカーでPETボトルの設計開発および生産技術に10年間従事。
その後、転職とともに製造業向けのコンサルタントに転身し、そして独立。
現在は、中小企業診断士登録をし、製造業のコンサルティングだけでなく、人材育成に関わる研修講師など多方面で活躍中。

現在の仕事についた経緯

元々大手企業に所属し製造業の技術に関わる仕事をしていました。ところが、大手企業では失敗が許されない、許容されない風土もあって、新たな商品や技術を開発する部門にも関わらず、小さなチャレンジができないと感じ、小規模ベンチャーに転職しました。
そこでは、コンサルティングを含めた中小製造業向けのソリューション提供をしていましたが、会社方針としてソフトウェアを事業の軸としていくことになり、必ずしもソフトウェアが適合しない顧客に営業をかけていることに違和感を覚えました。
現場に寄り添ったコンサルティングこそ、中小企業に届けるべきソリューションであると思い、自分で事業を立ち上げようと思い至りました。

仕事へのこだわり

定説や経験則などに頼らず、根拠となる客観的事実は常に意識しました。
「本当にそうか?」「なぜそう言えるのか?」会社に入ってから、先輩方から教えられることはほとんどが新しいことばかりでしたが、それを妄信せず、自分が納得できる根拠を求めて、たくさんの質問をしました。先輩方から見ればウザくて面倒くさい若手だったと思います(笑)。
このおかげもあってか、会社の中で言われている経験則や定説をいくつか実験によって覆してきました。ただ、それを歓迎する上司もいれば、いろいろな忖度で歓迎しない上司もいました。それは企業風土として残念なことだと思っています。
また、ものごとをスムーズに進めるための事前準備にはとにかく気を配りました。
会議一つとっても、事前に何の内容を話すのか、その会議の目的やゴールは何なのか、を事前に会議招集のメールに書いておくことで参加者の意識を揃えました。製品開発におけるデザインレビューでは、事前に関係者に課題と解決方法、そのためのスケジュール等すべてに関して合意を取った上で、デザインレビューを開催しました。
「あいつのデザインレビューはラクだ」という声を関係各所からたくさんいただきました。ここまでできると、もはや会議は必要ないということになり、社内通知のみで済ませたこともあります。そうしたやり方は私がパイオニアであると自負していますし、何事も事前の準備次第なんだと思っています。

若者へのメッセージ

小さな失敗をたくさんしてほしいことと、目の前の小さな目標を作ることをしてください。
私は、学生時代に失敗を恐れて特にチャレンジせず、目標も見失い腐っていた時期がありました。いろいろ考えていても仕方ない。「まずはこれをやってみよう」「とりあえずこれやっとこう」のような小さなことの連続だと思います。大きな夢や目標は、その延長線上に見えてくるものでもあるように感じます。大きな夢や目標に向かって逆算して計画を立てるやり方はもちろん大切な考え方ですが、まず夢や目標を作るためには、たくさんの失敗から学ぶ経験が必要なんです。
夢や目標が見つからないからといって卑屈になることはなく、小さな日常的な目標達成と失敗を積み重ねることでしか夢や目標は見えてこないんだと思います。
ですので、小さな失敗を恐れずにたくさん小さく失敗して、目の前の小さな目標を一つずつクリアしていってください。
ちなみに、私が腐った学生時代から抜け出したときは、「とりあえず卒業だけして、その先は卒業してから考えよう」って思えたことがきっかけでした。
結局、新卒で就職できるのは今しかないから就職してみよう、とりあえず製品開発を一人でできるようになろう・・・と積み重ねた結果で今に至っています。