株式会社スマサポ 代表取締役CEO

小田慎三

Shinzo Oda

正々堂々

小田慎三

現在の仕事についた経緯

もともとは、大阪で不動産の仲介管理をしている「宅都」という会社で常務取締役兼経営企画の室長を務めていました。社内ベンチャーとして、会社の事業発展や収益改善、コスト削減に関するさまざまな施策を企画することが当時のメイン業務でした。
しかし、不動産管理に関する課題解決を行う中で、「なにも自社一社に限定することはないのではないか」と考え始めました。約2万社あると言われている全国の不動産管理会社様すべてに、我々のソリューションを提供できれば、よりこの業界へも貢献できるはずだと思ったのです。
そこで2019年、スピンアウトという形で宅都から独立する運びとなりました。

仕事へのこだわりと目標

ただソリューションを提供して満足するのではなく、きちんとした成果を持って初めて仕事を終わりとするようにしています。
当社では、管理会社様と入居者様をつなぐアプリ「totono」を提供していますが、開発側に立ってしまうと、どうしても良いものができた時点で満足してしまう部分があります。
だからこそ、あくまでお客様に運用して頂くことに重きを置いています。
管理会社様の中には独特のアナログな文化が残っているところも多く、ITリテラシーの高い方やDX化に好意的な方ばかりではありません。また、会社の規模が違えば、慣例も慣習も異なります。
そういった条件下で我々のソリューションを活用して頂こうとする場合、やはり私達が一軒一軒きちんと足を運び、メリットを説明し、運用面でのフォローを欠かさないことが必要となってきます。
運用に乗せるまでのこの「生みの苦しみ」を厭わず、一社ごとに細やかな対応をしていく手間や労力は惜しまないようにしていますね。

今後は、全国の不動産管理会社様に我々のアプリ「totono」が導入され、賃貸入居者様のスタンダードになることが目標です。
現状、不動産仲介管理業様の間では、入居者様サイドとのコミュニケーションがネガティブな仕事として捉えられてしまっていることが多くあります。
なぜなら入居者様が管理会社様に連絡をしてくる場合というのは、騒音問題や水漏れ、鍵の紛失といったトラブルにまつわる用件がメインになるからです。
誰だってクレームを受けるような仕事は優先的にしたいものではありませんから、当然と言えば当然です。
しかし入居者様あっての管理会社様である以上、双方向のコミュニケーションが上手くいっていない現状は、結局のところ誰も幸せにしないわけです。
当社が「totono」を生み出したコンセプトはまさにこの部分の課題解決にあります。
このアプリが管理会社様と入居者様におけるベストプラクティスになるよう、今後も普及を拡大していきたいと思います。ひいてはITの力を通じて、ネガティブな仕事をいかにポジティブにできるかという成功事例にも繋げたいと考えています。

若者へのメッセージ

当社のようなバーティカル市場を対象とした事業をやっている身からすると、若い方々には「1つの業界を劇的に変革する」ということに興味を持ってもらえれば嬉しく思います。
不動産業界に限らず、日本にはいわゆる「レガシー」と呼ばれるアナログな業界がまだまだたくさんあります。
よって、「自分達こそがそういった業界を変えてみせる」といった気概を持っていると、社会における役割も自然と見えてくるのではないでしょうか。
当社で人材を採用する際、最も重要視しているのは課題解決に向けた意欲やホスピタリティです。
知識や経験はあればベターですが、やはり大切なのはお客様1人1人を丸ごと把握しようという気概だと思います。
ぜひそのマインドの部分を強く持ち、社会で羽ばたいていってください。