株式会社エンパワーメントコンサルティング 代表取締役

野呂太祐

Daisuke Noro

何によって憶えられたいか

野呂太祐

略歴

兵庫県立大学経営学部卒業。新卒で経営コンサルティング会社に入社。一貫してITを活用した営業コンサルティングに12年従事し、独立。現在は、福岡にて営業支援をテーマにしたコンサルティング及びテクノロジーの活用に取り組む。

現在の仕事についた経緯

学生時代から漠然とですが起業に興味があり、大学時代には、中古教科書のネット販売サイトを立上げてみたり、ビジネスプランのコンテストに参加してみたりと、浅くビジネスに触れる経験を積みました。

その中で、経験・スキル不足を感じることも多く、コンサルティング業界での就職を選択しました。
というのが表向きの理由ですが、
本当は、ガレージを借りて起業してしまうような情熱やアイデアが無かっただけで、自分自身の力不足です。

新卒入社したコンサルティング会社での実務経験を通して、世の中には面白い会社やビジネスモデルが沢山あるということを知り、自分のアイデアやノウハウで貢献できるのではないか?という想いも強くなり、独立起業したという経緯です。

仕事へのこだわり

常々意識していることは、プロであることです。
コンサルティングの仕事に関わらずですが、仕事としてそこにお金が発生しているからには、プロフェッショナリズムを持って取組むことが非常に重要だと思っています。

新入社員の頃、あるお客様先に提案に行ったのですが、後程クレームが入りました。
態度が偉そうだった、と。

勿論、反省するのですが、「これからは、営業としてお客様の不快にならないように、もっと低姿勢で望まなくては」とは、全く思わなかったのです。

私はこの出来事をこう捉えました。

・問題は、態度が偉そうなことではなく、態度と実際(提案)が釣り合っていなかったこと
・偉そうだと思われない為には、本当に偉く(できるように)なればいい
・自分がやろうとしていることに、やっていることが追いついていないことが問題

このマインドセットが、自分の仕事の在り方を見直す大きなきっかけになりました。

ちょうどこの頃読んだ、ピーター・ドラッカーの書籍にこんな一節がありました。

 私が十三歳のとき、宗教の先生が、何によって憶えられたいかねと聞いた。
 誰も答えられなかった。すると、今答えられると思って聞いたわけではない。
 でも五〇になっても答えられなければ、人生を無駄に過ごしたことになるよといった。

 今日でも私は、この問い、何によって憶えられたいかを自らに問いかけている。
 これは、自己刷新を促す問いである。自分自身を若干違う人間として、
 しかしなりうる人間として見るよう、仕向けてくれる問いである。

お客様・クライアントに、何によって覚えられたいか(どう思われたいか)を自分に問うた時イメージした、プロとして成果に貢献している姿を忘れず、仕事に取組んでいます。

若者へのメッセージ

仕事とは、何かしらの影響力を発揮することだと思っています。
自分自身の特徴やスキルを活かし、その対象や範囲、量と質を高めていくことができれば、仕事は面白いものだと思います。
そして、自分がどのポジションで影響力を発揮するか?が重要です。

デレク・シヴァーズ氏の「社会運動はどうやって起こすか」という講演があります。
検索すればスグに見つかるので、是非見てみて下さい。

最初にある1人が公園で踊っています。
それだけだと滑稽なだけなのですが、そこに2人目、3人目と続くことで、大きな集団となっていきます。

この映像を見て、自分をどのポジションに置きますか?
嘲笑されるリスクをとれる1人目、勇気をもって最初のフォロワーになる2人目、3人目以降の集団。

それぞれに優劣があるわけではないですが、どのポジションで影響力を発揮するか?という視点で仕事をすれば面白いのではないでしょうか。

楽しいと信じることを自分で創ってもいいし、
楽しいことをやっている仲間を助けてもいいし、
楽しそうな輪に加わって更にそれを広げてもいいです。

その時々、仕事によって自分の役割は変えつつ、ポジティブな影響力を世の中に発揮していきましょう。