株式会社ウインダム 代表取締役

三輪伸之

Nobuyuki Miwa

やる気を引き出す

三輪伸之

現在の仕事についた経緯

私は高校時代、よく友人から勉強の分からない点について質問されていました。特に物理の質問が多かったのですが、不思議なことに、初見の問題でもすぐに答えることができました。当時から教えることの楽しさを感じており、大学生になってからは、週に5日ほど家庭教師や塾の講師のアルバイトをしていました。
塾の評判は良く「この塾があるから生きていられるんだよ」と日々の苦しい生活の中で頼りにしてくれる生徒もいて、自分が人の役に立っているという実感を覚えました。この仕事は自分に向いていると思い、人に教える仕事に就くと決心しました。大学卒業以来、教育の世界に身を置き、生徒たちの合格をサポートしています。

仕事へのこだわりと目標

大学卒業後は塾から、一般予備校へとステップを踏んで教育現場での経験を積みました。大学の理学部物理学科で学んだこともあり、医学部予備校で物理科主任を担当しました。これも、後々起業に役立つ良い経験になったと思います。さまざまな予備校で教壇に立つ中で、予備校で提供する教育のレベルが上がるとともに、目が生き生きしている生徒が多くなることに気づきました。予備校のレベルや教育の質により、生徒達のやる気が違うのです。
ただ、既存の予備校ではどうしても私自身満足できず、生徒がより生き生きする環境を作りたいと考え一念発起。2000年、東京・渋谷に医学部受験予備校「ウインダム」を設立いたしました。

ウインダムの教育理念は「医学部合格へのこだわり」です。「簡単な事を難しく教えない、難しい事は簡単に教える。」をモットーに複雑に見えることをかみ砕き、シンプルにして教える教育指導を行っています。常に気をつけているのは生徒目線であること、そしてありきたりで一方通行な授業にならないことです。また、簡単に分かりやすくして教えることで、生徒は「そうだったのか」と理解してくれます。教えた人に興味を持ってもらい、理解してもらうこと、それが人を教えることの一つの醍醐味だと感じています。今後も現場の経験を生かし、良い予備校づくりに邁進したいと思います。

ウインダムは2000年の設立時、2コース3クラス編成でスタートしました。同時に医学部入試攻略本も発行を開始しました。開校一年目から東京慈恵会医科大学への3名の合格者を輩出し、最終合格率70%等、着実に実績を伸ばしてきました。その後も医学部攻略シリーズの発行、教室の増設・拡張などを続けており更なる進歩を目指しています。今後は時代を見据え、教育方法、ノウハウを本や映像、電子書籍などで形にしていきたいと考えています。今まで培ってきた知識や知恵を、分かりやすい形で多くの方に伝えていきたいですね。
映像の多様化も考えていますが、それはオンライン授業などの充実ではありません。ウインダムでは対面授業を重要視していきたいと考えているからです。一人ひとりの制度の表情や空気感を読み取りながらアプローチすることにこだわり、生徒それぞれのパフォーマンスを上げるのが狙いです。ただ単に、教えるだけではなく「本人のやる気を引き出す」、それが医学部受験予備校ウインダムの根底にある考え方です。

若者へのメッセージ

現代はコロナウイルス感染症の蔓延や地球温暖化など、さまざまな困難・課題が山積しています。2、30年前の時代と比べても厳しい状況なのは明らかで、ひょっとするとこれまでの進歩の反動が出ているのかもしれません。個人的には次世代の方には余計な苦労をさせてしまうようで、申し訳ない気持ちを感じています。
しかし、一方で再生可能エネルギーの普及や薬の開発など光明も見えています。教育に携わる身としては、これからの世代がどのような発明をしてくれるのか興味があるところです。ぜひ、若い世代の方には、人間の可能性や科学力を信じて、しっかり頑張ってほしいと願っています。