株式会社ENJEC 社長

松永友樹

Tomoki Matsunaga

ごめんなさい/間違いました/分かりません

松永友樹

略歴

同志社大学法学部卒。新卒で株式会社ENJEC(当時社名「株式会社新日本環境コンサルタント」)に入社。調査課長に就任後、退社。翌年、再入社し、品質管理課課長に就任、その後経理管財課長を兼任する。
2020年6月、現職に就任し、現在に至る。

現在の仕事についた経緯

株式会社ENJECは、私の両親が「株式会社新日本環境計測」として創業した会社です。元々、私は会社を継ぐつもりではなく、大学では教職を目指していましたが、母から「やはり会社を継がせたい。」という話があり、それを引き受けたことが入社のきっかけです。
入社後は、調査課長だったときに父の後任を勤められていた前社長と衝突し、一度会社を飛び出したこともありましたが、ありがたいことに、翌年呼び戻していただき、品質管理と経理の仕事を任され、その後、昨年2020年の6月に現職に就任しました。

仕事へのこだわり

私の座右の銘は「ごめんなさい。間違いました。分かりません。」です。私は、これを言うべきときに淀みなく言える人間でありたい、と常に考えています。それは、人間はこの3つを言えなくなったとき、成長が止まると思うからです。世間では「半沢直樹」のような、相手の間違いを力強い口調で理路整然と厳しく指摘し、完膚なきまでに悪者を論破する人間像が"カッコいい"と見られているように思います。もちろん、あのドラマを「つまらない。あんなのは間違ってる。」等と言うつもりはなく、むしろ私もあのドラマを大いに楽しんだ者の1人です。
ただ、現実の世界で「半沢さんのようになりたいか。」と聞かれれば、私は「いいえ」と答えます。私がなりたいのは、もし半沢さんが私の目の前に現れて、完膚なきまでに論破されたときに「申し訳ありませんでした。」と頭を下げられる人間です。社長という「私は悪くないし、間違ってないし、何でも知っている。」と言い張ることができてしまう立場に立っているからこそ、今一度「ごめんなさい。間違いました。分かりません。」を噛みしめたいと思います。

若者へのメッセージ

私自身は、それを全く良いとは思っていないし、なんとかして食い止めたいと思っているのですが、このままだと、日本はどんどん格差が拡大していきます。かつては「1億総中流」でしたが、いまは「大多数の低所得層・いくらかの中所得層・少数の富裕層」に分かれてしまいました。これからはさらに、「1億人の貧困層と一握りの富裕層」に2極化していくでしょう。
私は英会話教室に通っているのですが、先日、そこのアメリカ人の社長と話をしたとき、その社長はこう言っていました。「30年前、私が日本に来たとき、日本人はみんな裕福だった。世界一豊かな強い国だった。でも、年月が過ぎるほどにみんなどんどん貧乏になっていった。昔の日本人は百貨店に買い物に行って、欲しいものを欲しいだけ買ってた。いまの日本人は100円ショップで、『こんなに高いものは買えない』と言ってる。いったいどうなってるんだ。」
こんなことになってしまった原因は、1980年代後半から、日本の政治と社会が新自由主義と株主資本主義とグローバリズムに支配され、常軌を逸した緊縮財政が行われて続けてきて、今も行われていること、そして大多数の日本国民がその問題を知らずに、また知ろうともせずに、「テレビで見た顔だから」「若くてキレイだから」「ハキハキしゃべるから」等の子供じみた理由に基づく無責任な投票行動を続けていることにあります。この問題の全容を説明し尽くすには全く紙面が足りないのが本当に残念です。せめて、この文章を読んだ方には、前衆議院議員の安藤裕(あんどうひろし)さんを検索されることをお願いしたいと思います。