障害者雇用ドットコム 代表

松井優子

Yuko Matsui

人生なんでもあり

松井優子

略歴

立命館大学経営学部卒業後、民間の教育機関に入社。その後、特例子会社(障害者雇用を促進する会社)2社を経て、国立特別支援教育総合研究所にて主任研究員を経験。2018年から障害者雇用ドットコムを運営。働きながら、多摩大学大学院(修士)、筑波大学大学院(修士、博士)を修了。現在は、障害者雇用関連のコンサルティングや情報発信、電子書籍プロデュースなどを行っている。著書、論文など多数。

現在の仕事についた経緯

大学卒業後に就職した民間教育機関で知的障害や発達障害の教育、就労支援に携わったのがきっかけです。多くの企業では、障害者雇用が法律で定められているために障害者を雇用しますが、実際に障害者と一緒に働く社員の方たちには、障害の理解や配慮などについて、ほとんど理解されないまま採用するケースが見られました。
このような職場では、当然就職が定着することはありません。職場の理解や環境を整えることが必要だと感じて、今の仕事につながっています。

仕事へのこだわり

どのように仕事をしていくのかについては、周囲からの影響も大きいと感じています。私は、ビジネススクールの教授や一緒に学ぶ仲間から大いに刺激を受けました。たくさんのことを学びましたが、その中でも特に意識しているのは、「インプットしたら、アウトプットする」ということです。

学ぶことは、確かに大切です。しかし、学んだことで満足していては、次に進むことはできません。学んでそれを自分のものとするためには、インプットしたことを、アウトプットして、成果につなげることが必要です。仕事は成果を出すためにあります。アウトプットすることによって、自分自身の理解度をさらに高めることができます。このようなことを続けているうちに、働く中で感じた課題や問題を調べてさらに調査したり、それをまとめて論文にしたり、WEBや電子書籍にすることによって情報発信することにつながっています。

また、社会人になってからも、働きながら社会人大学院に通っていた時期が長かったので、限られた時間をどのように有効的に使うのかを意識するようにしてきました。実績がある方たちや、成果をあげている方たちは、時間の密度が濃い生き方をされていることが多く、誰でにも平等に与えられる時間をどのように生かすことができるのかを考えるようにしています。

若者へのメッセージ

大学受験や就職活動で自分の思うような結果を出せなかった私は、20代はずっと自分のキャリアについてずっと悩んでいました。そんなときに出会ったのが、スタンフォード大学のクランボルツ教授の【計画された偶発性理論(プランドハップンスタンスセオリー)】です。「個人のキャリアの8割は予想しない偶発的なことによって決定される」という考えは、自分の思っていたようにいかないキャリアの中でもがいていた私にとって、目の前にある状況に真摯に取り組むことによって、自分のキャリアを作ってみようと思わせてくれるものでした。

自分の希望した進路でなかったとしても一生懸命に取り組んでいると、その中から新たな発見や違った方向性が見えてくることがあり、結果的に自分のやりたいことにたどり着くこともあります。たとえうまくいかないことがあってもすぐに諦めず、自分のやるべきことに取り組み、視野を少し広くしてみてください。いろんな可能性があることに気づけるかもしれません。