Tavern株式会社 代表取締役CEO

小路真矢

Shinya Kouji

自分を信じる

小路真矢

略歴

千葉大学理学部物理学科卒業。大学4年次在学中に起業し、Tavern株式会社を設立。
Tavern株式会社のプロダクトである音声SNS『Tavern(ターベルン)』の考案者であり開発者。

現在の仕事についた経緯

昔から、偉大な研究者や発明家に憧れていました。自分もいつかその一人になりたいと思っていました。
高校2年の時、父に聞いたニュートリノをきっかけに物理学に強く惹かれ、大学の2年くらいまでは、博士号を取得して物理学者になることを目指していました。
しかし、大学3年の時、バイト先の塾長との出会いをきっかけに、思考と行動の完全な自由を手に入れるための道は、起業して経営者になること以外に無いと悟りました。Appleのスティーブ・ジョブズやFacebookのマーク・ザッカーバーグに憧れました。
前からずっと「誰も作ったことのないものを作りたい」そう思っていました。そして決意しました。
プログラミングは得意でした。とはいえ、一人で出来ることには限りがあります。だから、優秀な友人を5人誘ってチームを作りました。そして、歴史が求めているものを探りながら、紆余曲折を経て、声を投稿できるSNS『Tavern』を作りました。

仕事へのこだわり

研究や発明と違い、ビジネスで成功するためには必ず人の欲求を満たす必要があります。
僕はリーダーシップはありますが、ビジネスマンというより、研究者、開発者気質の人間です。そして、ビジネスサイドの人にはよく、そんなニーズあるのか?と言われます。
基本的にビジネスは、明らかな需要を察知して、それを満たすために一番早くアクションを起こすことが成功率の最も高い方法です。だから、僕をただビジネスマンとして見た時、あまりにリスキーでビジネスセンスの無い人間に見えるのだと思います。

でも、僕はある特定の人間にしか直観し得ない、汲み取ることのできない、宇宙の論理を信じています。
人が発する明確なニーズではなく、歴史が求めているものを作るんです。それはもしかしたら勘違いなのかもしれない。でも、周りからとやかく言われても、才能のある優秀な仲間が僕に付いてきてくれているという事実、そして僕の周りで度々起こる幸運、素晴らしい人との出会いや支援など、を踏まえると、その先ではやはり、僕に見えている世界が実現するような気がして止みません。
文化を創るんです。時を超え、誰もが大切な人の声をいつでも聞くことができる世界です。いつまでもアメリカや中国のみんなに負けていられません。

起業は表面的には確かにリスキーです。特に最初は数字の上でリスキー以外の何者にも見えません。でもそれは、数字で表現することのできる部分だけを見た場合です。僕は学生起業しましたが、この道を選ばなければ、どれだけへっぽこだったことか。いつまでも絶対に自分に満足なんてできなかったはずです。この道を選んで本当に良かったと思っています。これが勘違いでもいいんです。リスクは歳を取るにつれ取れなくなっていきますから。「今」これができているということにこそ意味があります。日々お世話になっているみんなに感謝しながら、これからも精進していきます。

若者へのメッセージ

今これを読んでいるあなたはどんな人でしょうか?
僕のモットーの一つは自分の価値観を人に押し付けないことです。自分の価値観を押し付けながら、相手の最大限の能力を引き出した上で、その人を自分の駒のように動かすことは不可能です。
あくまで全ては相手を思いやりながらの交渉です。相手にも欲するものが必ずあるんです。自分だけ満たされてはいけません。お互い楽しくやれる方法を探しましょう。それと感謝を忘れないように。
だから、ここでも自分の価値観を押し付けようとは思いません。

考え方や求めるものは人によって千差万別です。
もし、あなたが僕と同じように、周りになんと言われても、何者かになろうと死ぬ気でやれる人なら、処方箋はあります。成功できるかどうかはもちろん保証しません。だって僕もまだ途中なので。これが処方箋です。

まず、ビジョンを描いてください。僕でも10年先は明瞭には描けていません。精々3年くらいです。難しければ数ヶ月でも十分です。トップダウンで考えましょう。トップは心です。心の声を聞いて、聞こえなければ、聞こえるまで躍起になってください。本当に色んなことをして、考え続けてください。
気づくとあるとき自分という宗教に入っています。そこまで辿り着いたら、もうあなたはステージに立っています。さぁ、共に頑張りましょう。