株式会社ワンノブアカインド代表取締役社長

川島 直也

Naoya Kawashima

人間万事塞翁が馬

川島 直也

略歴

立教大学社会学部卒業。新卒で最大手不動産会社に入社。営業を中心に約4年勤務。「不動産流通は情報産業だ」と感じ、「不動産 ×
Web × ビッグデータ」の領域で2009年9月に起業。創業後11期連続増収。

現在の仕事についた経緯

下記3つの要素が、社会人5年目に揃い、起業しました。
■「学生時代から起業をしたかった」
■「不動産流通=情報産業と感じた」
■「起業しようと思った事業が小資本でもチャンスがあると感じた」
大学時には起業を志していましたので、
就職活動では「成功者に合う機会が多そう」だからと不動産と証券会社を中心に活動していました。
起業するならITサービスが小資本でも、成功する可能性が一番高そうだなと思っていましたが、
ITの知識だけでは、良いサービスは作れないのではないかと感じていた部分があり、
その判断は間違ってなかったかなと今でも思います。

住宅購入の現場に出てみると、ユーザーが求める情報が足りてなく、
消費者の「購入しようとしている物件のどんな情報でも欲しい」というレベルの情報ニーズを感じるようになりました。

当時は既に「食べログ」が成長しており、ユーザーの口コミ情報の価値が社会的にも浸透している状況でした。
不動産情報の口コミサイトはいくつかありましたが、必要な情報が整理されているサイトはまだないと感じ、マンション情報サイト『マンションレビュー』運営のメディア事業にて起業しました。

仕事へのこだわり

やはり、「まだ世にない、自分たちにしか出来ない、社会の役に立つサービスを作ること」が一番大事なのではないかと考えています。
同じサービスをやるのであれば、資金力もある大手が勝つ可能性が高いですし、既にあるサービスをやっても、社会的な価値はそこまで高くないのかなと思いますので。
あとはサービスに関しては、「実際にユーザーが使う場面・心理」を意識して特に作っています。
よく「ユーザー視点」という言葉があると思いますが、「視点」では、弱いのではないかなと。
「人は必ずしも合理的な判断をするわけではない」という行動経済学が数年前から取り上げられる機会が増えていますが、その通りだなと思っていて、実際にサービスをやっていても「心理」を考えないとその消費行動に追いつけないなと感じています。
と、偉そうなことを言ってきましたが、もちろん新人時代は失敗の連続でした。
やはり、まずは「出来る人の真似をすること」から入りました。話し方はもちろん、どういう思考回路でそのような判断をしたのか等。その後、自分の行動、言動、全てに理由を言えるように考えて仕事をするように意識したことで、徐々に仕事の精度が上がり、周囲の人、クライアント、ユーザーにも評価をされるようになってきたのかなと感じます。
あとは、新人の頃は「今の自分に出来ること、チームの役に立てることは何か?」という視点で仕事をしていました。
一見すると、雑用と思えることも、チームの役に立つのであれば行うように意識していました。その時の雑用と思える業務のスキルが起業後の業務に繋がることも多くあり、「急がば回れ」だなということも多く、やはり全て繋がるものだなとも感じました。
最終的には、「人の役に立つ」ことが大事なのかなと思います。

若者へのメッセージ

最近思うことは、月並みですが、
やはり「全てが自分次第だな」ということです。

例えば、同じ仕事をしていても、
ある人は「楽しい仕事だと感じ、自分は幸運だ」と思い、
一方で「つまらない仕事で自分は不幸だ」と感じる人もいる。

全ての物事に「良いこと」も「悪いこと」もなく、その人がどう捉えるかに尽きると思うのです。

「人間万事塞翁が馬」という言葉もまさにその通りだと思います。
一見、不幸と思える骨折という怪我をしたおかげで、戦争に行かずに生き延びたり、
幸せが不幸に、不幸が幸せにいつ転じるかわからないものなのだと感じます。

世界を見渡しても、日本のような、多くの人が教育を受けることが出来る国はないと思います。
つまりは、自分がどう生きるかを自分の意志で決めることが出来る恵まれた国に生きているのだと感じます。

自分の感性を信じて、楽しく生活していってください!