一般社団法人LBMA Japan 代表理事

川島邦之

Kuniyuki Kawashima

手を動かす

川島邦之

略歴

NY州立大学プラッツバーグ校卒。米シリコンバレーでのモバイル関連の営業・インキュベーション事業経験を経て、日本にてベンチャー領域に於ける事業開発・経営を歴任。専門分野は、B-B-Cサービスにおける要件定義、事業開発、屋内センシング技術活用DX、位置情報データの活用・流通。
2020年2月、位置情報データを活用したマーケティング、サービスを推進するための企業連合「一般社団法人LBMA Japan」を設立、代表理事就任。

現在の仕事についた経緯

2015年より、ベンチャー企業にて、位置情報データを活用したサービス・マーケティングの事業開発を展開してきましたが、北米・欧州での位置情報データ活用の動きに比べ、日本での事業規模は小さく、市場自体を広げる必要性を感じていました。一企業としてではなく、「位置情報データ業界」を構築していくことで、市場全体を広げることを考えるようになりました。
米国で展開していた、the LBMA(ロケーションベースドマーケティングアソシエーション、本部:カナダ)の存在を認識し、LBMAと交渉の上、日本の位置情報関連事業者15社と共に、Japan Chapter(日本支部)を設立。
更なる日本国内での活動推進のために、2020年2月、位置情報データを活用したマーケティング、サービスを推進するための企業連合「一般社団法人LBMA Japan」を設立、代表理事に就任しました。(2021年9月現在:会員42社)

仕事へのこだわり

私の仕事のスタイル/モットーは、「とにかく手を動かす。」ことです。
米国にて大学を卒業後、2000年5月に、米国テキサス州ヒューストンにて現地採用で商社の駐在員となりました。新卒でいきなり1人就業。コンピュータ部品のOEM販売を行っていましたが、本社も離れた地域にあったこともあり、右も左も商品の売り方もわからず、1人でがむしゃらに努力するしかありませんでした。
今思い出すと恥ずかしくなるようなことも沢山しながら、なんとか商品を販売する仕組みを理解し始めた2年目に、販売先企業が買収され、その会社の人々がまとめてレイオフ(解雇)されてしまう、という事態が発生しました。別のビジネスモデルを持っていない本社は私に振る仕事がなく、1日に1,2通しかメールが来ないような暇な時間を過ごすことに。「暇ほど辛いことは無い。」この経験から、仕事が忙しいことは喜びでしかなくなりました。

その後、ソフトウェア・ウェブサイトのローカライズ業務など、商社とはほぼ関係無い仕事を見ず知らずの顧客に提案営業し、自分で翻訳からテスト・検証までを行うことで、だんだん仕事の幅を広げていきました。
その経験から日本のモバイルサービスを米国で販売営業支援する立場でしたが、対応する人がいないため自分で翻訳・テストを行うように。事業がうまくいき、次は米国のゲームを日本向けにローカライズ、販売。日本で企画書を書く人がいないので自分で書く。ウェブサイトを作る人がいないので自分で作る、などとにかく手を動かしてきました。
2000年代後半は日本に移り、通信キャリアの音楽サービスの開発(もちろん検証も)などに従事、以降様々なサービス開発に携わってきました。一般社団法人を運営する今も、変わらず手を動かし続けています。

若者へのメッセージ

私の20年間のキャリアから言えることは、どれだけ努力しても、どれだけ慎重に物事を進めても、全てうまくいくことは無いです。何かしら自分がコントロールできないところで問題が発生します。
でも、とにかく手を動かし続けてください。手を動かす人は信用されます。どんなに「組織立場上偉い人」にあなたがなったとしても、手を動かさずに、口だけを動かす人であれば、周りには信用されません。
信用を得ることができれば、自分でコントロールできない事象が発生したとしても、必ず次の仕事に繋がります。リモートワークの環境下であったとしても、周りは手を動かしている人、動かしていない人に敏感です。(あなたもそうであるように)
人生に休憩なんて必要ない。キャリアを重ねても、上司になっても、「手を動かし続けること」を是非実践してもらえたらなと思います。