菓子工房COCO 代表

川上優貴

Yuki Kawakami

今、この瞬間を大切に

川上優貴

略歴

小学校から野球少年で、高校ではプロ野球選手も輩出している浜田高校にて寮生活を送りながら甲子園を目指していた。
大学は福岡大学法学部経営法学科に進学。卒業後、東京都の某経営コンサルティング会社に入社するも1週間で退職。パティシエに転身。
東京都のパティスリー2店で合計6年の修行の後、実家のケーキ屋であるリバティ洋菓子店へ。2年間の実家での勤務の中で父とのお菓子に対する考え方、経営に対する考え方に違和感を覚え、開業を決意。しかしながら実家でも働き続ける選択をし、リバティ洋菓子店の一パティシエでありながら、創業した菓子工房COCOのシェフパティシエとして活動し、現在に至る。

現在の仕事についた経緯

大学時代に抱いた夢で「10年後に経営者になる」という夢を叶えるため、大学卒業後に経営を学ぼうと、一度は経営コンサルタントとして社会人になりました。
最初は経営者になれるなら居酒屋でもレストランでもITでもなんでもよかったのです。しかし、せっかく実家がケーキ屋を営んでおり、父も経営者なので自分が父の後を継ぐことが経営者になる1番の近道だし、その運命をフル活用しようと考えました。
経営コンサルタントとして数年経験したのち、パティシエになり数年現場経験をしてから実家に帰ろうと計画していました。
しかし就職した会社が急成長中のベンチャー企業だったこともあり、その会社の勢いに自分が乗っていけるイメージが湧かず、いつか自分が「どうせ数年後には辞めてパティシエになるんだから」と言い訳して早々に辞めていきそうな気がしました。それならいっそつまらない言い訳をして辞める前に言い訳しそうな道に進むことに決めました。
経営コンサルタントの会社を辞めてすぐに、父の友人がやっているケーキ屋に就職し修行。1年半ほど基礎を叩き込んでいただき、その後20店舗ほど自分の足で食べ歩きをして決めたパティスリーに就職し、4年半修行をしました。東京で合計6年間、パティシエとしての修行を積み、2019年3月に実家であるリバティ洋菓子店へ。2年ほど働く中で父のお菓子に対する考え方、経営に対する考え方が自分と違っていることに気付き、自身のお店を開業することを決意しました。
同時にリバティ洋菓子店と菓子工房COCOを両立させようと決め、現在では朝、夕はリバティでの勤務。日中はCOCOでの勤務をしており、ケーキ屋で働きながらオンラインでのケーキ屋を起業し経営しているという、おそらく日本で初めてのパティシエになりました。

仕事へのこだわり

仕事は楽しむことが1番のこだわりです。
逆に言えば楽しめない仕事はやらないと決めています。
人生の多くの時間を仕事に費やしている人の方が多い世の中で、仕事が楽しめている人は人生を楽しめているのではないかという考え方を持っています。仕事がつまらなかったり愚痴が多かったり、休みの日が待ち遠しい毎日を送っていたら、仕事を楽しんでやっている人に比べて幸せな時間が少ないのではないかと思っています。
だから楽しめることやワクワクすることを仕事にしようと思っていて、それが僕にとっては経営者というものでした。
僕の場合は幸運なことにパティシエという仕事も天職だと感じています。お菓子作りにおいて、他人には理解できないであろう感覚が僕には理解できることがあって、生地の混ぜ具合や焼き加減、ムースの温度など、微妙で説明のしようがない事柄を僕は理解できたので、お菓子作りそのものが今でもとても楽しいと思えています。
毎日朝早くから夜遅くまでお菓子作りをしていますが、嫌になったことは一度もなく、むしろこれからやりたいことや試したいことしかありません。
周囲の人から心配されるくらい働いていますが、僕はそれでも仕事が楽しいのです。
そう思えているうちは幸せでいられるんじゃないかと思います。

若者へのメッセージ

小さい頃「ウルトラマンになりたい!」だとか「プリキュアになりたい!」だとかそんなかわいらしい夢を語ったら大人の人はみんな応援してくれました。
僕も「プロ野球選手になる」と言ったらみんなが応援してくれました。だけどそんな子どもが大人になって「実家のケーキ屋と開業したオンラインパティスリーを両立させる」という夢を語ると「それは難しい」「無理だ」といったネガティブな言葉が並びます。ウルトラマンやプリキュアにはもっとなれるわけないのに、そっちは応援するんです。
つまり大人になればなるほど足をひっぱる大人は想像以上にいます。自分の経験値がすべてだと言わんばかりに否定する大人がたくさんいます。
あなたの夢を奪う大人はたくさんいます。
だけどあなたの人生の責任はそんな大人は誰も取ってくれません。無責任に否定してくるんです。きっと自身も夢破れたから、夢を追いかけている人が羨ましく思えて嫌気がさしちゃうんでしょうね。
そんな大人の言葉に負けないでください。あなたの人生の責任者はどこをどう探してもあなた自身です。あなたの無限の可能性を他人に狭めさせてはいけません。これから先の未来を作るのも若いあなたたちなんです。大人の言葉に耳を傾けることも大切ですが、あなた自身が人生を行き先を決めるのだということを忘れないでください。
僕はどんな夢でも最後まで諦めなかった人だけが夢を叶えられると信じています。
自分を信じて、大切に。僕はいつでも応援しています。