株式会社特発三協製作所 代表取締役社長

片谷 勉

Tsutomu Kataya

あえて背伸びしながら、志を高く

片谷 勉

現在の仕事についた経緯

弊社は「薄板ばね」という部品製造を行う会社になりますが、創業は古く、昭和4年に遡ります。その後、私の祖父や叔父、父らが再スタートする形で、昭和30年に登記、設立されました。
私が生まれた当時、社長だった叔父に後継ぎはおらず、専務を勤めていた父の息子である私が会社を継ぐことは規定路線でもありました。幼い頃からいずれは「後を継げ」と言われて育ちましたし、社長になる道は物心ついた頃からあったと思います。
そして大学卒業後は社会人経験を積むために一般企業に就職。平成8年に叔父が体調を崩したのを機に、特発三協製作所に入社しました。しかし平成12年に叔父が他界し、2年ほど父が社長に就くことになります。しかしモノづくりにおける役割を担っていた父に、経営者として長く従事する意向はなく、私が33歳という若さで社長をすることになったのです。

仕事へのこだわりと目標

弊社は「お客様の想いを形にする」モノづくり企業として成長を続けてきました。主力製品となる「薄板ばね」は、様々な機械に組み込まれている部品の一つになりますが、それらの機械の中で「押さえ、抜けなくし、ひっかける」という役割を持った性質を持ちます。つまり、組み込まれる機械に沿った薄板ばねが必要になるわけです。
だからこそ図面の打合せをはじめ、弊社のモノづくりは完全にオーダーメイド。想いを形にできなければ弊社の事業は成り立たないと言っても過言ではありません。他社では断られてしまうような案件も形にしてきたことが、弊社の一番の強みでもあり、もっとも仕事においてこだわっていきたい点でもあります。

多くの人が、難しいことにチャレンジするよりも、簡単なことにチャレンジする道を選ぶかもしれません。しかし弊社はオーダーメイドのモノづくり企業ですし、やったことのない案件にチャレンジすることを生業としてきました。「やったことがないからできません」と断るのは簡単ですが、オーダーメイドはやったことがない仕事を受けることが当たり前。やったことがないからこそ、やらなければいけないのです。それが弊社の存在意義でもあると考えています。簡単な道や楽な道へ進もうと思えば、他社との差別化もできなくなっていくでしょう。価格競争で勝負しなければいけないかもしれません。だからこそ弊社はあえて、今もっと難しいことや、やったことのないことに自らチャレンジしていきたい。今後はその仕組みづくりを進めていきたいと考えているところです。
実際に弊社では、経営計画書というものを毎年作成し、社内のみならずステークホルダー全ての方々に事業の全貌をオープンに共有してきました。現状の課題を洗い出し、そのための解決法や目標設定、利益の推移や数値のグラフ化など、徹底して現状の仕組みや今後の方向性を「見える化」してきました。今後もそうした情報共有を続けながら、やったことのないチャレンジを続けるための土台を築いていければと考えています。

若者へのメッセージ

悩むくらいなら、やってみてほしいと思います。考えることよりもまずは行動だと思うからです。やってみることで失敗もあるかもしれませんが、何かしらの結果は出ます。そして勇気を出してやってみたら、意外にできることがあるものです。
現代では、「失敗しないためにどうすべきか」ばかりを考えている若い方々が多いように感じます。しかし自転車だって漕ぎださなければ前には進めないですし、自転車を見て考えているだけでは何も変化はありません。とにかく考えるよりも行動だと私は思っています。