株式会社たけやま 代表取締役

伊藤享兆

Takayoshi Ito

農業経営をクリーンなものに

伊藤享兆

現在の仕事についた経緯

先代から農業、お米作りはやっていたので、物心ついた時から触れている仕事ではありましたね。だからと言って、農業をやりたいかと言われたら、どちらかといえばやりたくない方だったんですよ。
18歳を越えたあたりから、少子高齢化というのが騒がれるようになってきました。私が生まれ育った故郷の千葉県山武市というところは、周りを見渡した時に、家の周りが全て田んぼでした。その時にふと思ったのが、「もう20年もしたら、少子高齢化になって、農業をやる方々の高齢化が進み、後継者がいなくなってライバルがいなくなるのではないか」ということでした。そこからこの会社をスタートしました。

仕事へのこだわりと目標

ライバルが減っていく業界、そして若手が入ってこない業界ではあるので、私の一番の仕事は人助けですね。今でもそれを念頭に置いて仕事はしているのですが、やはり高齢化が進む中で、何か農作業をしている方たちの補助ができないかとはずっと考えています。作業で困っている人がいれば、手を止めて手伝います。こちらが手を貸してあげるといったらおかしいですが、少しでも楽して貰えるように、という気持ちはありますね。
農業は横の繋がりは大切ですが、そこに囚われてしまうと、かなり視野が狭まってしまいます。なので私たちが始めた頃には、誰かに手を貸すという事はしますが、誰かから手を借りるという事は、まずしませんでした。

今後は、若い方たちに「農家になってみたい」と思ってもらえるような、格好いい農家を目指したいです。農業は「できあがったものに対しての喜び」というものが強く、育てたものを収穫できる喜びに目が行きがちなのです。農業はきつい・大変というイメージを全て払拭し、その次に収穫の喜びがあるようにしたいです。
また、農業経営というものを、もっとお米のように白く、クリーンなものにしていきたいです。安定と長く持続する会社作りを目指します。

若者へのメッセージ

若者は自分の目線より上を目指して活動しがちですが、より上を目指してる人こそ、足元を見て欲しいと思います。自分の足元にチャンスはいっぱい転がっています。それを磨くことができれば、それが上を目指す最短ルートだと思っています。
私自身15年磨いて、やっと年商で言うと7億円に近くになってきました。上を見ていると足元に落ちているチャンスが拾えません。身近なチャンスほど最大のチャンスなので、若い方たちには、もっと幅広く、業種に囚われることなく活躍してほしいと思います。
田舎の過疎化が進中で、田舎にいる人ほどチャンスはいっぱいあると思っています。田舎だから稼ぐことができないというのは、大きな間違いだと声を大にして言いたいですね。上には上の人がいるので、田舎でトップになった方が、よっぽど地域にも貢献できますし、自信が持てると思います。