板山翔税理士事務所 代表/税理士

板山 翔

Syo Itayama

恥をかいていないことが恥だ

板山 翔

略歴

家庭の事情で大学を中退後、非常勤講師をしながら独学で税理士試験に科目合格し、税理士事務所に就職。3年半勤務した後、一般企業の経理に転職。
その1年後に税理士試験に全科目合格し、経理の仕事を続けながらWワークで税理事務所を開業。
開業1年後に経理の仕事を辞め、他事務所と合併して税理士法人を設立。2年半に渡って税理士法人の指揮を執る。
2020年2月に再び独立して『小さな会社のためのオンライン専門の税理士事務所』を開業。
現在は経営戦略コンサルタントとしても活動しており、オンラインで経営に関する情報発信やセミナー開催を行っている。

現在の仕事についた経緯

税理士を目指すようになったのは全くの偶然です。
私立大学を中退したときに、学費が安い国公立大学に入り直すか、何らかの資格を取得しようと思いました。
しかし、塾講師や家庭教師の他、複数のアルバイトをかけ持ちしていたため、短期間でたくさんの科目を勉強しなければならない大学受験は、勉強時間が確保できずに断念しました。
そこで、何年かかっても良いから5科目受かればよい税理士試験にシフトしました。
従って、試験形態が当時の私の生活スタイルに合っていたということと、国家資格を取れば食べていけるだろうという安易な理由で税理士を選びました。
他に試験形態が似ている国家資格があれば、そちらを目指していたかもしれません。

仕事へのこだわり

まず、仕事は『常に自分で選択する』ようにしています。
例え他人から指示された仕事であっても、引き受けた以上は自ら進んで選択した仕事として全力で取り組みます。嫌々引き受けた仕事は長続きしないので、なるべく最初から断るようにしています。スタッフにも、やりたくない仕事は引き受けないよう指導しています。

また、どんな仕事も『まず自分が実践する』ようにしています。
仕事や経営のノウハウは世の中に溢れていますが、それらをまた聞きで情報発信するのではなく、まず自分がそのノウハウを試した上で、スタッフやクライアントに伝えるようにしています。ノウハウを文字や音声で知るのと、実際に実行するのは難易度も全然違えば、得られる情報量も全然違うので、自分が実践していない情報に大した価値はないと思っています。

それと、普段から『小さな約束を守る』ことを意識しています。
集合時間を守るとか、ちょっとした頼まれごとでも確実にこなすとか、小さな約束を守り続けることが積もり積もって、信頼を獲得できるからです。

さらに、私たちのような小さな会社が生き残っていくために、『変化を恐れない』こと、『失敗を非難しない』ことも大切にしています。
競争が激しい業界で生き残っていくためには、常に状況の変化に対応して、進化していく必要があります。変化には失敗がつきものなので、故意・悪意のある失敗以外は決して非難しません。

また、税理士としてクライアントやスタッフとは長い付き合いになるので、『長期的な目線で考える』こと、『利益は分け合う』ことも重視しています。
税理士は目先の利益に囚われず、長期的な目線でアドバイスができる貴重な存在だと思っています。

若者へのメッセージ

今は大企業に就職すれば絶対安全という時代ではなくなりましたので、起業を志す人も多いと思います。
私もその1人で、会社員時代が辛かったので、就職する方がリスクが高いと判断して起業しました。
起業して大変な思いもしましたが、幸い会社員の頃よりはるかに楽しくて稼げる生活はできていますので、どちらかと言えば起業したい人を応援したいと思っています。
ただし、起業にはリスクも伴いますので、起業する場合は守ってほしいことが2つあります。

1つは、起業するからには失敗しても行動し続けることです。
学校や会社の成績は、基本的には与えられたタスクをこなせば上げることができますが、起業すると、頑張った結果何の成果も上げられないこともよくあります。
それでも辞めずに行動し続けることができる人たちは、失敗から学んでいずれ成果を上げていますが…。絶対失敗したくない人、失敗したら立ち直れない人は、無理せず会社に就職しましょう(笑)。

もう1つは、撤退ラインを決めることです。
「起業資金○○万円が尽きたら、事業を撤退して会社員に戻ろう」といった具合に、どこかで撤退するラインを引いておけば、例え失敗しても再出発することができるからです。