星島被服興業株式会社 代表取締役社長

星島 宏

Hiroshi Hoshijima

行動こそ真実

星島 宏

略歴

大学卒業後、国産デニムや学生服の国内有数のアパレルメーカーが点在する岡山県倉敷市児島の河合産業株式会社へ就職。生産工場勤務を経て企画や営業に19年間従事。42歳で両親を含む親族で経営する星島被服興業株式会社へ就職。2019年12月代表取締役社長に就任。

現在の仕事についた経緯

実家が縫製業で、祖父母を中心に親族が会社を支え、日夜仕事に追われている姿が幼少の頃の記憶にハッキリと残ており、漠然と自分もこの仕事をするのかな?という想いは持っていました。
ひかれた路線を感じつつ他の職業も示唆しましたが、私自身の成長や家族親族を支えてくれた家業。その家業に従事してくださった縫製オペレーター皆様への感謝の念が強くなり、跡を継げる器かどうかは分かりませんでしたが、家業を継ぐ決意をしました。

仕事へのこだわり

私共の会社は、いわゆる量産型の縫製工場です。学生服や婦人カジュアルデニムを主に縫製しており、私も最初は多少の縫製ミスも何百分の1と安易に考えていました。しかしあるとき縁あって小学校と中学校のPTA会長を受けさせてもらった際に、多数の保護者様とお話をできる機会に恵まれ、目からウロコの話を沢山教わり凄く勉強になりました。たかが服ですが、子供の成長の記念であり、親の愛情のこもった服やお互いを想って手渡す服、様々な場面で心を伝える一着であることを再認識し、「我々にとっては何百枚分の1枚でも、お客様にとってはかけがえのない1枚になる」ということを肝に銘じ、一枚一枚丁寧に縫製しております。

若者へのメッセージ

縫製業を含む生産業界は人手不足で、外国人の方々のお力を借りて「ものづくり」をしている会社がたくさんあります。
若い皆様からすると生産業は地味な職業に思われるかもしれませんが、カッコいい・可愛い・おしゃれな服を見つけたら、必ず貴方のお気に入りの一枚になる事を願って縫製している人がいるという事を想ってください。
また、そのお気に入りの1枚が出来上がるまでに、どのような工程があるのか?会社が何社あり、何人の人が携わっているのかに興味を持っていただけたら幸いです。
現在は物を作ることで経済成長を遂げていった日本の技術承継が危機的な状態です。グローバル化している現代で、技術の流出を防ごうなどと申し上げるつもりはありませんが、「ものづくり日本」をこれからも支えていくために皆様の力が必要です。