AOMビザコンサルティング 代表

足利弥生

Yayoi Ashikaga

時代はグローバルワーケーションへ

足利弥生

略歴

慶応義塾大学法学部・国立音楽大学音楽学部(ピアノ専攻)卒業。
在日オーストラリア大使館 内務省(Department of Home Affairs)にてシニアビザオフィサーとして従事し、査証審査実務経験を積む。その後、リーマンブラザーズ証券株式会社へ転職し、人事部長秘書として多様なサポートを経験。リーマン破綻が大きな転機となり、オセアニアを中心としたビザサポートを行うべくAOMビザコンサルティングを起業。
主に、日系企業進出に伴う駐在員向けの就労ビザ、個人投資家向けへ移住や投資家ビザのサポートを実施。多角化する市場のニーズに伴い、海外各国の移民法専門家との幅広いネットワークを強みとして海外パートナーと連携し、イミグレーションサービスを提供。オセアニア政府主催のセミナー、JETROシドニー主催のセミナー、海外投資移住会議において日本代表としてのスピーカーなど数多く登壇。また、移+住サービスの一環として、不動産サービスを米国企業ケラーウィリアムズ(Keller Williams)エージェントとして提供する。

現在の仕事についた経緯

最大のきっかけはリーマンの破綻です。この事件がなければ起業はまずありえなかったと思います。
前職であるオーストラリア大使館での審査官としての経験は、多くの人生模様を伺いながら審査していくという大変刺激的な仕事でした。新しいチャレンジとして投資銀行の世界に入りましたが、入社した時が絶頂であり、ここからジェットコースターのように破綻へと向かいました。世界的な事件に居合わせたのも偶然ですが、破綻後のキャリアを再考した際に、多くの大使館の元同僚からの温かい応援もあり、起業に至ったという経緯です。
まだオーストラリアへのビザサポートをする企業がほぼ存在してなかった事もあり、日系企業が進出・促進する上でも民間の立場で支援する事で、初進出案件を多く手掛けることになりました。

仕事へのこだわり

今まで自分が歩んできたスタイルを見直すと、やはり「直接人に会ってお話を伺う」という事に尽きると思います。経営者になればなおさらですが、物事の判断をする機会が増え、どんな人と働きたいか、どんなパートナーを作りたいか等、人とのコミュニケーションが非常に重要となります。特に弊社は海外移民法を扱うため、海外のパートナーは必須であり、多くの会議に参加して、どんな人が自分のスタイルや考え方に合うか見極めることがとても大切です。また、日本人を理解してもらえるかという点も重要です。
もともとオーストラリアでしか実務をしていませんでしたが、多様な出会いや友情により、ニュージーランドやアメリカをはじめビジネス範囲が広がってきました。10年前には想像もできないような国でのビジネス仲間も増え、行動する事が多くの喜びや感動を体験できると感じています。

今は審査する立場から申請者の立場として、ビザが取得できるようサポートする側になっていますが、それぞれの家族や申請者にとって、その目的は千差万別であり、新しい国へ旅立つお手伝いができることはとてもエキサイティングに感じています。もちろん皆さんにも新しい国で成功してほしいですし、自分の持つネットワークをご紹介することで、少しでも安心感につながればと感じています。
また、これからも、日本の皆さんには「もっとビザを活用すれば人生にはオプションがあり、自分で道や住む国を選ぶ事ができ、行き来するようなライフスタイルも可能である」という事を知ってほしいと思います。コロナはある意味、日本のビジネス社会に「オフィスのないビジネススタイル」を革命的に浸透させた事が最大の収穫だったと感じます。これをきっかけにどこでも働けるようなライフスタイルが肯定化され、自分はどうしたいのかという事を考えるきっかけになった方は多いと思います。ぜひそんな世界を日本に広めたいと思っています。

若者へのメッセージ

将来どのような道に進むかという事を色々と悩むと思います。20代は少なくとも多くの経験を積む時間に費やし、ぜひたくさんの海外旅行をして海外の文化や歴史に触れてほしいです。そして自分が、日本の為、社会の為にどんな役割ができるかという事を見つけて下さい。就職した後でも自分次第で道を変える事は出来るという事を知ってほしいと思います。
私自身は4歳から大学まで長年音楽の世界に身を置き、ピアノに向き合う日々でしたが、グローバルな環境で仕事をすることを目標にしていた結果、今につながりました。
音楽は今でも趣味としてオーケストラ活動などを継続しており、自身にとって非常に大切な世界です。仕事とは別に純粋に音楽を通じて仲間と1つになり楽しめる世界がある事は、人生を豊かにし、キャリアとの両立によりよい効果になっていると思います。
そのため、皆さんにはぜひキャリアのみならず、スポーツや趣味の世界を追求し、仲間を持つこともとても大切であるという点をお伝えしたいと思います。何か自分を表現できる世界を大切にしてください。