株式会社オデッセイ代表取締役社長

秋葉 尊

Takeru Akiba

着眼大局/着手小局

秋葉 尊

略歴

大学卒業後、NEC入社。関西並びに中国地域の中堅企業マーケットへのソリューションセールスとマーケティングを担当。その後本社に戻り、国内大手製造業向けのシステムインテグレーション営業を担当。2003年5月父親が経営する株式会社オデッセイに入社し代表取締役副社長に就任。2011年4月より代表取締役社長。
これまで下請け専門だったビジネスモデルから、自社ソリューションを開発し直接お客様にサービス提供する日本で有数の実績を持つプライムベンダーに成長させた。2020年には、SAPジャパン株式会社より「SAP AWARD OF EXCELLENCE2020」特別賞(SAP SuccessFactors)を受賞。
一般社団法人タレントエコシステム・コンソーシアム監事、HRテクノロジーコンソーシアム会員を務める。

現在の仕事についた経緯

父親が創業した会社であるということと、事業内容に興味があったことです。当時オデッセイが取り組んでいたのは、ドイツのSAPという会社のERP(全社統合パッケージソフト)を企業に導入するためのコンサルティング業務の下請けでした。日本の大企業の情報システムは、オーダーメイドで構築することが当たり前だった当時、世界のデファクト・スタンダードであるSAP社のERPに業務を合わせることで、業務改善(BPR)を実現するという考え方が私にとって非常に新鮮でした。なかでもドイツのSAP社はグローバルシェアトップで日本でも大企業が続々と導入を進めていたこともあり、今後確実に成長する事業になると確信し事業を継承することを引き受けました。
「将来は下請け企業からプライム(元請け)企業に成長させる」という夢を見つつ新たな世界へ飛び込みました。

仕事へのこだわり

私は「仕事を進めるうえでの意識」が大切だと思っています。
① 誠意をもって対応し相手との信頼関係を築く
② 目的を達成するための創意工夫を常に考える
③ 良いアイデアと直感したことはすぐに行動に移す
キーワードは「誠意」「信頼」「創意工夫」「行動力」です。
●「誠意」と「信頼」
仕事を進めるうえで信頼関係の構築は欠かせません。「信頼関係の構築」と言うと大袈裟に感じるかもしれませんが、当たり前のことをやるだけです。日々のやり取りを相手の立場になって、迅速かつ正確に、そして配慮を持って対応できるかが重要です。このような誠意のある対応を継続していれば「この人は頼りになる」と評価されるようになります。この信頼関係が構築できれば、商談等も円滑に進めることができるようになり、まさに「ギブ
 アンド テイク」の関係になれるのです。
●「創意工夫」
 似たような仕事でも対応方法は多岐に渡ってしまうケースが多いものです。それでも場数をこなしていくと対応方法はパターン化されてきます。「こんな時はこうすれば良い」という経験則がわかってくるのです。
しかし、通常のパターンでは解決しないケースも多いはずです。その場合は、落ち着いて全体を俯瞰しながら、今回の仕事を成功させるために有効な手段はないか深く考えることも重要です。考え抜いて工夫した次の一手を打つ。これが良い結果を生むことに繋がるのです。
●「行動力」
 人材の採用や社員の育成をしていて感じることがあります。世の中に頭のいい人材は大勢いるが、行動力も兼ね備えている人材は意外と少ないということです。「良いアイデアを持っているのに表に出さない」人は多いのではないでしょうか。その理由を聞いてみると大抵は、「聞かれなかったから」「忙しかったから」という回答です。しかし伝えなければ意見がないことと同じです。「聞かれなかったから」と言って責任転嫁にしても誰も得をしません。
自分の考えに基づいて的確なタイミングで行動し発言することで、そのチームが助かり、所属部門の利益となり、会社に貢献することになれば、あなたの評価が上がるかもしれません。行動力があれば、そんなチャンスを自分のものにすることができるのです。

若者へのメッセージ

あなたは、仕事にやりがいを感じながら情熱をもって取り組めていますか?
何故なら、仕事はあなたの人生のなかの多くの時間を費やすからです。
だから仕事をするときは、やりがいを感じる充実した時間にしたいですね。
仕事のアウトプットだって情熱を持って仕事に取り組んでいる人は、そうでない人よりも高い成果を出す可能性が高いはずです。その仕事の結果を適正に評価されれば成長のモチベーションとなり、更にキャリアアップしていくのです。
どうせなら、このような状態になりたいですね。
それでは、何故やりがいを感じ情熱を持って仕事に取り組めるようにならないのでしょうか?
それは、あなたの勝手な我儘が原因でなければ、仕事や会社とあなたとの相性の問題かもしれません。
職務適性や会社の方針・制度が自分に合わないと感じているのであれば、自分に合った別の環境を探してみるのも一策です。自分の性格に合ったやりがいを感じられる仕事や、自分の力量を適切に評価してくれる会社を慎重に選ぶことが重要です。
人生のなかで多くの割合を占めるのが仕事に費やす時間です。その仕事がつまらないようであれば、あなたの人生そのものがつまらない人生となってしまいます。そうならないように、成り行きではなく自分の力で充実した仕事ができる環境を見つけ出して欲しいと思います。
一度しかない人生、充実した人生にできるかはあなた次第なのです。