株式会社アイスリーデザイン 代表取締役/CEO

芝 陽一郎

Yoichiro Shiba

意思あるところに道は開ける

芝 陽一郎

略歴

早稲田大学人科学研究科修士課程卒業。新卒で野村総合研究所にて金融機関むけのシステムコンサルティング業務に従事後、ソフトバンクにて海外ベンチャーキャピタルとの折衝、投資案件のデューデリを担当。当時ソフトバンクグループ会社内の最年少役員。その後、一部上場企業を対象に投資事業ポートフォリオ再編、バイアウトのアドバイザリー業務を提供、複数のIT企業の役員歴任。ロータリー財団の奨学生としてドイツBielefeld大学にて社会哲学専攻。渡航国40カ国120都市。著書に『アフリカビジネス入門(東洋経済新報社)』

現在の仕事についた経緯

大学、大学院と合計早稲田に8年いたのですが、流石に親に学費を出してもらう訳にはいかないという思いから学生の頃からインターネットのプロバイダーをやって学費を稼ぐようにしてました。
その後、ドイツに留学し一時期は学者の道を目指していたのですが、なにせ社会哲学専攻だったので、この道では食べていけないと思い、26歳の時に新卒入社しました。野村総研に入ったのは理由は二つで、親族に会社員がいない私にとってこの様な大手で学ぶ必要があると感じていたことと、ITの世界で生きていくのに専門的な知識が学べると思ったからです。
しかし社会人スタートが遅かったので、普通の人と同じ年数を過ごしても仕方ない事に気づき、今後会社をやるには大きなお金を動かすことを覚えたいという思いからソフトバンクに転職し、ITの世界で経験を積み今の会社を起業し今に至ります。

仕事へのこだわり

STYLEといえる程、意識したものはないですが、もともと文系修士で哲学専攻だったので、文字情報を大量に処理するのは散々トレーニングされていました。おまけに経営者あるあるで、多動症なところがあるので、いろんなビジネスや業界のことを調べたり、専門家から話を聞くと、さも昔からその業界を知っていたように喋れるんです。なので、大学の時に鍛えられた情報処理能力の高さは、社会人ならびに現在に至るまで私のSTYLEになっています。
ただ、この能力ってメリット、デメリットがあるんです。
メリットとしてはいろんな業界や知識等を、比較的短時間で吸収できるのですが、デメリットとしては、いろんなことに興味を持っていかれて、何かに集中して仕事をするというのに阻害になるということです(笑)。
あと、自分のキャリアにも関係をするのですが、社会人になって3年目にはソフトバンクでグループ会社の取締役をやっていたので、現場での実務経験が圧倒的に弱いんです。つまり集中はできない、実務経験が圧倒的に弱い、というのが自分の大きな弱点なんです。
なので、仕事のSTYLEとしては、できるだけ自分は実務を持たないように心がけています。
自分で持つと、圧倒的にアウトプットパフォーマンスが悪いんです。
何かにピンを留めないと、すぐ他のことに興味をとられてしまいます。
何かをする時にはこれが目的とシンプルにしてよそ見をしないように意図的に仕事を組み立てているところがあります。
STYLEって、人それぞれあると思うんですが、一番のポイントは自分の弱点とか長所を把握した上で、一番パフォーマンスが高くなるためにはどうすればいんだろう、と考えることを私は気にかけています。
その人にあったものを身につけるのがベストだと思うんです。
一つアドバイスを言うならその時に自分に無理をしないこと。
自然体で一番パフォーマンスを発揮できる仕事の進め方、それがStyleなんじゃないかなと思います。

若者へのメッセージ

「少年よ大志を、抱け」とはよく言いますが正しくその通りで、「若者よ、大志を抱け!」と思っています。現在の若者は、エッジが効いている人、そうでない人と2極化していると思っていて、今は恵まれている時代に生まれてきているからこそ欲がないと感じています。”のし上がってやるぞ!”っていうのがない。
一方で、今の時代ってベンチャーをやるには非常にいい時代だと思っています。
理由の一つには、いいアイデアに対しては投資家もつきやすいと言ったところもあります。
世界には、ものすごい若者が沢山いると感じてます。
近年だと、最近だと隣の中国のVogueの編集長が27才なんですよね。この子一体30代になったらどうなるの?って思うんです。
なので若い時に一杯失敗して痛い目にあう覚悟でベンチャーとかやってもらいたいと思うんです。
もし、どこからやればいいか分からないのであれば、うちの会社みたいに企業の新規事業をサポートする会社に入れば、なるほどこうやって新規事業ってやるのか?とか最新の開発スタイルとかも学べるので、そういった会社に入社して学んでからでもいいと思います。
また私も、そんな夢のある若者達と仕事がしていきたいと考えております。