株式会社ビーグリー 代表取締役社長

吉田仁平

Jimpei Yoshida

人事を尽くして天命を待つ

吉田仁平

現在の仕事についた経緯

早稲田大学理工学部時代、バックパッカーとして訪れた途上国で日本企業の存在感に触れ、感銘を受ける。それをきっかけに海外ビジネスに憧れを抱き総合商社を志望。1994年日商岩井(現双日)入社。携帯電話の販売が自由化された時代、IT通信まわりの事業部隊にて携帯端末の販売や携帯会社への出資、設備の売り込みなどの業界にまつわるビジネスを経験。
ITビジネスにおいてはコンテンツが重要であると感じたことを機に、ビーグリーの前身となる企業に電子コミックのプロモーションと経営企画の責任者として入社。その後執行役員、取締役を経て代表取締役社長(現任)へ。

仕事へのこだわり

大変なことから逃げず、やりきるという意思を持つことです。

当社の主力サービスである「まんが王国」は、今でこそお得感No.1のコミック配信サービスとして多くのお客様にご利用いただいていますが、実は携帯電話(フィーチャーフォン)時代からサービスを提供している老舗電子書店であり、当初は苦労も多くありました。
当時は電子で漫画を読む習慣がない時代。漫画作品のライセンス契約にあたっては「電子コミックが出ると紙が売れなくなる」というネガティブな反応が多いうえに、当時の当社はまだ知名度のない業界素人同然の外資系ベンチャー企業であったため、トライ&エラーを繰り返すしかなく苦戦しました。

その中でもお客様が求める作品をインターネットで届けたいという信念から、出版社や取次会社ではなく作家との「直接契約」に踏み切り、地道な営業活動と実績を積み重ね、少しずつですが作品獲得を続けてきました。その結果、大手出版社からも許諾を得られるようになり、取り扱い作品数が各段に増え、現在に至るまで事業を拡大させてきました。

思えば私が20代後半のときも同じような経験がありました。アメリカのベンチャー企業が世界で初めて商用化した大容量の伝送装置を輸入し販売を行っていましたが、当時日本の通信業者は国内大手メーカーから買うのが当たり前でした。逆風を最前線で感じながらも、地道な営業活動で成果に繋げ、インターネット幹線部分の容量不足に悩んでいた国内の通信事業の革新に貢献しました。

これらの経験が私自身をより成長させてくれましたし、当社の理念である「固定観念にとらわれる事なく、 新しい発見と進歩を求め続ける」という想いにも繋がっています。

若者へのメッセージ

失敗を恐れず、意思を持って決めたことをやりきって欲しいです。
やりきれば、たとえ結果がついて来なかったとしても自分の財産になりますし、「やりきった」と言い切れるくらい実行した頃には何らかの結果が伴うはず。おのずと成果に繋がる確率も高くなるわけです。
失敗は誰にでもありますし、誠実に仕事を続けていれば挽回するチャンスは巡ってくるものです。
諦めずにフルスイングを繰り返すことがヒットやホームランに繋がります。