株式会社ウイング 代表取締役会長

樋山証一

Shoichi Hiyama

ピンチはチャンスなり

樋山証一

現在の仕事についた経緯

両親は金属加工業を営んでいましたが、斜陽産業な上、危険な仕事なので、継ぐことは勧められませんでした。
何をしようかと悩んだ末、父から勧められたコンピューターの専門学校へ行き、卒業してからは渋谷のソフトウェア会社で5年間勤めました。そこで少し難しい仕事をやり遂げたところ、お客様に大変喜ばれたんですね。初めて仕事で人から感謝される喜びを知って、自分の存在意義を感じました。
SEとしての経験を積み、新潟県にUターンしたのは25歳くらいのときです。それから会社を1つ立ち上げ、経営的には順調だったのですが、自身の不注意で離れることになってしまいました。
それで、前メンバー数名が離れた私を頼ってくれたのでそこからウイングを立ち上げたのですが、当時はバブル崩壊後でITの仕事なんてほとんどない時代でしたから、大変でしたね。
友人や知人のツテを頼ってなんとか仕事を取ってきたところから、紆余曲折を経て今に至ります。

仕事へのこだわりと目標

「お客様から驚かれたい、喜ばれたい」ということですね。
そのために、同業他社がやっていないことをやろうというのは設立当時からこだわっていることです。
たとえば「ローコード(コードをほぼ書かずにアプリケーション開発を行う手法)」などは今だと当たり前になってきていますが、弊社では18年前から着手していました。
なぜ同業他社との違いにこだわるかと言うと、IT業界の派遣に依存した多重下請け構造を変えたいからです。たとえ小規模でも、自分達の技術やノウハウをサービスに活かして、直接お客様へ提供できるようにしたいと考えています。

それから、私の地元である新潟県燕市には社長が多いんですよ。
自分達で会社を興して、物を作って、国内外に販売している友人達をたくさん見てきているので、その影響もあってオリジナルのものづくりにこだわっているのだと思います。
IT技術やお客様のニーズは日々変化しますから、そのスピードに合わせて自分達が変化し続けることも意識していますね。

会社の目標は、弊社のノウハウが詰まったシステムもしくはサービスを、1000社の企業に導入して頂くことです。
これまで作ってきたものの集大成として弊社の知見を詰め込んでいますが、中小企業でも取り入れやすいようリーズナブルな価格帯に落とし込んでいます。
現在の導入状況は150社くらいなので大きな目標とも思えますが、今後が楽しみですね。
それから私個人としては、新潟県の中小企業に役立つようなDX化を展開したいと考えています。
DXと一口に言っても、お客様によって「オンラインでセミナーがやりたい」「テレワークがやりたい」などニーズはさまざまなので、弊社だけでなく、他社様と連携しながら幅広いサービスを展開していきたいですね。
同時にYouTubeを使った情報配信も行っていく予定です。

若者へのメッセージ

社員にもよく言っていることですが、挑戦しましょう。
なかなか動けない人の理由として「失敗が怖いから」というのがあると思いますが、私は失敗と成功は対義語じゃないと思っています。
ただ、ゼロから成功までの通り道に失敗があるのだと思います。
私自身も大小さまざまな失敗をたくさんしてきましたから。
もし「失敗した」「うまくいかなかった」と思ったら、手段を変えれば良いだけの話です。
それなのに、失敗しないようにと悩むことばかりに時間を使うのはもったいないですよ。
修正はいくらでもできますから、自分の夢や目標を設定したら、まずはどんどん動いていきましょう。