エネルギークリエイティブ株式会社 代表取締役

渡邉 徹

Toru Watanabe

エネルギーのプロ集団

渡邉 徹

現在の仕事についた経緯

大学卒業後、就職、35歳の時に通信工事の営業職へ転職しました。当時は携帯電話やテレビ放送の通信方式が、アナログからデジタルに切り替わる大改革の時代で、通信会社は活況に満ち、日々、忙しいなかにも充実感を得ていました。

ただ、デジタルへの切り替え業務も終わりを迎えることが明らかであり、会社では新規事業として、太陽光発電事業を開始することとなりました。当時、太陽光発電はまだまだ世間での認知も低く、仕事を進める上での情報も圧倒的に不足しておりましたが、そんななか、私は太陽光事業の責任者に任命されました。

自分には太陽光に関する知識が絶対的に不足しているという思いから、太陽光発電事業者・同業他社・メーカーの担当者などとの接点を増やし、多くのことを吸収するように努めました。
太陽光の知見を吸収するうちに、会社の決まった提案しか提供できない点にジレンマを感じ、これをとても窮屈に感じていました。

太陽光発電はこれからも伸びていく状況、さらに、今の会社主導のスタイルでは、お客さまニーズにマッチしたものが提案出来ないと感じ、6年前に起業したのが始まりです。

仕事へのこだわりと目標

仕事へのこだわりは「施工品質の確保」「自社独自のシステムとサービスの提供」「周りとの関係性」です。

どれだけ品質が良くても、安いところを選ばれてしまうのが施工会社の宿命です。品質の良い機材やシステムをどう組み合わせられるかを考え、弊社にしかできないものをお客様に提案できないかを考えるようにしています。

また、弊社は、パートナー会社など、周りの方々の協力がないと仕事ができません。「弊社が仕事をできるのは、パートナー会社があってこそ」という感謝の気持ちを常に念頭に置き、相手様にも、弊社と付き合うことで高みになると感じていただけるよう、感謝の気持ちを持って関係性を築いていきたいと考えています。

実際に、経営者としても周りの方々から多くの助けを沢山いただいていますが、自分や会社だけが得するのではなく、周りにも還元していきたいと常に考えています。

今、弊社で行っているのは、自家消費型の太陽光設備の設置です。今までの太陽光発電は、設備を設置しFITとして売電するのが一般的でしたが、電力量料金単価や再生可能エネルギー賦課金が増加傾向にあるため、「自分で作った電気は自分で使おう」という流れにあります。単価的に見ても、その方が経済的ですし、CO2削減問題やSDGsに対しての取り組みにも繋がります。また、発電所が適正に管理され、正常に稼働し続けることで、CO2削減を予定どおりに達成できることになるため、弊社では、自社で施工した発電所を中心に管理業務も行っています。

2050年のCO2削減目標達成に向けて、自家消費型の太陽光設備をいかに設置・管理していくかが今後の目標です。この事業を始めて3年間で10メガワット分の自家消費型太陽光発電設備を作りましたので、この先3年で、この3倍の発電所を設置・管理していきたいですね。

若者へのメッセージ

2050年までにCO2排出を実質ゼロにするという目標が掲げられています。最近は、スマホの普及により気軽に世界のリアルを目にすることができるようになり、エネルギー問題に興味を持っている若者が増えてきているように感じています。

最近、認知度が上昇してきた「SDGsバッヂ」。私も付けていますが、それを見た大学生が声をかけてくれることもありました。また、以前、新卒採用のために高等学校へ行った際にも、環境意識の高い学生さんが多いということも先生から伺いました。

私が若い頃は環境問題に関してあまり興味はありませんでしたが、今の若い人たちは、環境問題が目前に迫る課題であるという考えを持っていると感じています。いまは、太陽光発電の普及による環境貢献を進めていますが、若い皆さんには、環境問題に対応する新しい発想を持って、我々のいるエネルギー事業に参画してもらえたら嬉しいです。

弊社でもCO2削減問題等について、今後、どう進めていくことが環境貢献に繋がるのかを伝えていきたいと思いますし、若い皆さんには、新しい発想を携え、失敗を恐れずに挑戦し、ステップアップしていただきたいと思っています。