株式会社堤理美容商事 代表

堤 圭司

Keiji Tsutsumi

物売りだけではなく、業界全体の仕組みを作りたい。

堤 圭司

略歴

中央学院大学商学部卒業。
某大手美容商社に入社後、美容ディーラーに出向。都内で美容室へのセールスを経験。
帰郷後に実家の理容ディーラーを事業継承。
2013年、代表取締役社長に就任。スマートな経営改革とデジタルを活用したマーケティングに着手。
これからはモノを売るだけの卸売業ではなく、人材育成スキームの構築や、DXへの取り組みなど、業界全体を活性化する仕組み作り企業へと転換を進めています。

現在の仕事についた経緯

弊社は祖父が創業し、私で3代目となります。幼いころから何となく会社を継ぐのだろうと思ってはいましたが、大学生の時に料理にハマり、進路を決めるタイミングでは飲食をやりたいと思っていました。
父から「やりたいことがあるなら継がなくても良いぞ。」と言われたのですが、その言葉への感謝と、言葉とは真逆であろう父の心情を察して家業を継ぐ事を決意しました。

仕事へのこだわり

まずは理容(床屋)業界のことを少しお話しします。近年、理容師の高齢化が進み、平均年齢が60代後半となっております。さらに理容師を目指す学生や理容師免許取得者も減少の一途を辿っており、正に危機的状況にあると考えています。

しかし数年前、都内を中心に「BARBERブーム」や「女性のお顔剃りブーム」が沸き起こりました。
短く刈り上げたフェードスタイルや、パンチパーマを現代風にアレンジした濡れパンスタイルなどもトレンドとなっており、“床屋”は、男の社交場という概念は残しつつ、モダンな北欧スタイル、クラシカルなイタリアンスタイル、爽やかなハワイアンスタイルなど、多様な“メンズグルーミングサロン”へと変貌を遂げ始めています。また、華やかで気品溢れる内装で、女性にシェービングを提供するサロンも注目を集めています。

とは言えそれは大都市の話で、地方ではまだまだ需要に対して供給が追い付いていない、いや、需要さえ生まれていないかもしれません。だとしたら、その需要を創造していくのも私たちディーラーの役目であると考えています。

冒頭で申し上げた、理容師平均年齢が60代後半ということは、数年後には理容室の数は激減します。シェービングができるお店が激減するのです。そうなれば間違いなくシェービングの価値は上がるでしょう。
つまり、今の危機的状況は、チャンスでしかないと思うわけです。今まではモノを届けるだけの卸売業でしたが、我々も次のフェーズへ進まなければなりません。ヘアーサロンだけではなく、そのサロンに来店する顧客のベネフィットまで捉えて、行きたくなるお店づくりを進めると同時に、理容師という魅力ある職業を広く伝播し、理容師の育成にも取り組むことで、業界全体を活性化させる仕組みを作って参ります。

若者へのメッセージ

チャレンジしてください。トライアル&エラーですね。
その中でまず課題は何なのかを抽出してみてください。そうすると課題を解決するにはどうすれば良いのか、目的意識とゴールをイメージして事を進めると、自分が何をしなければいけないのか、今すべきことは何なのかが見えてくると思います。そして人生年表で今どこなのかなって。
新しい時代を、希望溢れる未来を、共に創りましょう。