株式会社EDUPLA 代表取締役

鈴木大河

Taiga Suzuki

あらゆる人の「幸せ」を起点に考えて物事を判断する

鈴木大河

略歴

幼少期をインドネシアで3年間、フィリピンで4年間過ごす。高校時代はハーグ開催の模擬国連に参加。
東京大学に入学後、国際機関やベンチャー企業でのインターンを経て、在学中に株式会社EDUPLA創業。子育ての専門家による講演会動画配信サイト「花まる子育てカレッジ」を立ち上げ、個人及び法人向けのサービスを提供。

現在の仕事についた経緯

途上国に住んでいた経験から国際協力・途上国開発に関心があり、大学時代はASEAN各国のバックパックや、国際機関やベンチャー企業での経験を積んでいました。

その中で、途上国の人は家族や地域のつながりを大切にしていて、笑顔が多く幸せそうだと感じました。そこで途上国を支援するという考え方に違和感を感じ、日本でできることをしようと思うようになります。特に「どのような教育によって、将来幸せに生きることできる大人が育つのだろうか」という部分に関心を持つようになり、教育分野への転身を決意。

MAKERS UNIVESITYというNPO法人ETICの提供する起業家育成プログラムを通じて花まる学習会の高濱さんと縁があり、起業をしてより良い子育てのあり方を探究するコンテンツを映像で全国に届けています。

仕事へのこだわり

こだわりとは言えないかもしれませんが、仕事にかかわるあらゆる人の「幸せ」を起点に考えて物事を判断すると、本質を捉え違えない判断がしやすくなるのではないかと思っています。

そもそも分野で起業をしたいと思ったのは、「将来幸せに生きることができる大人はどう育ったのか」という部分に関心がありそれを探究すること自体が自分にとっての幸せにつながると思ったからです。
子育てについてのコンテンツを企画するときは「幸せな人を育てるためには何が大切で、この知見はどのような位置づけになるのか、逆に足りないものはないか」と思考を整理して考えます。実際に動画配信サイト作るときにも「どんなサイトを作ることが、利用される方の幸せにつながるのか」をイメージし、今も考え続けています。
また、社内での働き方に関しても「どのような働き方がその人にとって一番幸せで、結果的に最大限力を発揮できるのか」という観点で考えたいと思っていますし、自分自身も同様に能力を発揮するためにマインドフルネスな状態を保つことに気を遣っています。

そしてそういう思考をするために、幸福学に関する情報をいろんな書籍や海外の研究から調べたり、他の人の幸せに対する価値観を聞いて議論をしたりして、自分なりの知見を蓄積するようにしています。

「幸せがなにかを考えだしたら、生きていくのが苦しくなるだけ」という考えもあると思いますが、次の行動に悩む必要がなかった時代と異なり、行動の選択肢がたくさんあり不安になりやすい現代においては、大切にしている価値観を考え抜いて、時として絞り込み、自分自身の行動を能動的に選択していくことは大切だ思っています。

若者へのメッセージ

価値観の多様化が進む社会においては、哲学こそが自分たちの大切にしたいものや考えを見出し、幸せに生きるための最も有効な手段の一つだと考えています。過去の賢者たちの英知に学んで、「自分がどう生きたいのか」という自身に対する問いと、「世界はどのようにして成り立っているのか」という社会に対する問いを、探究し続けること。哲学といってもそんなに難しく考える必要はなく、友達と何が自分たちにとっての幸せなのかを話してみるとか、そういうことも哲学だと思っています。

その中で最近着目しているのが「利他の心」です。「他者貢献」が私たちの幸福度に与える影響の大きさは研究でも指摘されていて、「優しい人であること」を私たちはもっと積極的に目指しても良いのではないかと思っています。子育ての分野でも、大人になってから利他の心を育むことが難しいからこそ、親自身がその心を体現して子どもに伝えてほしいというメッセージを聞くことも多いです。あと、この文脈で「人生で大切なたった一つのこと」の本を読んでいない方は、おすすめなのでぜひ読んでいただきたいです。