tototo代表

野口朋寿

Tomohisa Noguchi

やりたいことをあきらめない

野口朋寿

略歴

1993年、香川県出身。
富山大学芸術文化学部入学を機に富山県へ。
大学では漆工芸を専門に学ぶも、卒業年次に魚の革「フィッシュレザー」の研究を始めたことが氷見市へ移住するきっかけとなる。
2018年春に氷見市地域おこし協力隊として活動を始め、まちづくりに関わりながらフィッシュレザーの事業化を目指し、2020年にブランド「tototo」を立ち上げた。
「tototo」は食べるために頂いた魚の命を少しでも大切にしたい思いから、環境に配慮した「生命の恵みを無駄にしない持続可能なものづくり」を大切にしている。

現在の仕事についた経緯

もともと小さい頃からものを作ることが好きで、生まれ育った香川県高松市の工芸高校から富山大学に進学し、漆工芸を専攻していました。
卒業研究で趣味の革細工を漆と組み合わせてみようと試行錯誤していた中、革そのものを自分で作ってみようと考えて、鶏の皮を試そうとスーパーに買いに行った際、隣の魚売り場にあったスズキも買ってみたのがフィッシュレザーを作り始めるきっかけです。

当初は魚の脂や臭いに悩まされながら失敗の連続でしたが、氷見市で地元で捕れた魚の皮を使ってサンダルを作るというプロジェクトに出会い参加し、地域の多くの人の協力を得ながら試行錯誤を重ね、魚の皮のなめし技術を体得し、丈夫でしなやかな「フィッシュレザー」が作れるようになりました。
その後は、氷見市地域おこし協力隊として、地域おこしの仕事に携わりながら、2020年4月にフィッシュレザーの革製品ブランドをスタートさせました。

仕事へのこだわり

仕事をやっていく中で大切にしている部分が、「生命の恵みを無駄にしない持続可能なものづくり」です。

tototoは漁業文化が息づく富山県氷見市を拠点に、廃棄される魚の皮を丈夫でしなやかなフィッシュレザーへと加工もの・製品化していますが、ブランド名には、魚を指す“魚々”(とと)という言葉に1文字 “と”を加えて、 “魚々と”私たちが共存する、より豊かな未来を創っていくという思いを込めて名付けています。

人と自然をつなぐ、新しい価値は何か日々考えています。

若者へのメッセージ

よく、どうして今の仕事を始めたのですかと聞かれますが、いつも人との出会いで今に至ったと答えています。
私は、何か自分でやりたいとなったとき、自分一人ですべてを完結するということはなく、いつも自分と誰かという関係が存在すると思っています。
その場合「助けてもらう」ということが多くなると思いますが、それは普段自分から他者を「助けてあげる」気持ち、行動があってこそだと日々感じています。
とはいえ何でも出来るわけではないと思いますが、ぜひ出来ることから「助けてあげる」ことを始めてみてください。