一般社団法人神戸親子遊び推進協会 代表理事

西原亜希子

Akiko Nishihara

私たちが教えたいのは、お料理ではありません

西原亜希子

略歴

大学を卒業後、金融機関に入庫。4年間勤めた後、なりたかった添乗員に転職。
結婚後双子を妊娠し、仕事を辞め、3年間専業主婦に。双子の育児の中で、キッチンが親子のコミュニケーションの場所として、教育の場所として最適だと感じ、2012年まずは自宅でこどもお料理教室を開講。
2015年に一般社団法人神戸親子遊び推進協会を設立し、とことこ®こどもお料理教室として全国に認定校を増やしている。

現在の仕事についた経緯

「きっかけは子どものママを想う一言」

仕事に忙殺される毎日で子どもと遊ぶ時間もなくなり、毎晩子どもの寝顔を見ては後悔を繰り返す日々が続いていました。ある日、子どもが「ママのお手伝いがしたい」と言ってきたので一緒にキッチンに立ってお料理を教えてみたところ、このキッチンでの時間は純粋な親子だけの時間を過ごしていることに気付き、子どもとゆっくり過ごせなかったことへの後悔の念がなくなりました。母としての自信を取り戻させてくれた“親子料理”の素晴しさを伝えるため、こどもお料理教室をスタートしました。

仕事へのこだわり

「おいしい!この4文字で自分に自信がつく!」

延べ5000人の子どもたちとお料理をしてきて、お料理は、計算力・国語力などの「学習面」と、想像力、達成感などの「生きていく力」の両方が自然に、楽しみながら身につけることができると気がつきました。
なにより、自分で作ったご飯を家族から「おいしい!」と言われることで、「自分はできる!」と自信を持つ力が育まれます。普段のご飯作りを子どもとすることが新しい教育の形であることを知ってもらう活動を、「とことここどもお料理教室」としてもっと発信していきたいと思っています。

若者へのメッセージ

「キッチンは親子のコミュニケーションの場所」

私の子どもは中学2年生となり、学校や友人関係の悩みを面と向かって言うのが恥ずかしい年頃となりました。母親としても面と向かって悩みを聞きにくい時があります。そんなとき、キッチンで横並びになり、お料理しながらだとさりげなく聞くことができ、子どもも言いやすいようです。
毎日立つキッチンは、幼児期はしっかりと向き合う場所として、思春期には「ながら」会話で適度な距離を保ち、話しやすくなる場所として最適です。忙しいママこそ、家事と子育ての時短に、「親子料理」をしてみてほしいと思っています。