名南歯科貿易株式会社 代表取締役社長

新美洋平

Yohei Niimi

楽しまずして、なんの人生ぞや(吉川英治)

新美洋平

略歴

昭和51年、愛知県出身。
1998年に名古屋大学法学部を卒業した後、2001年ニューヨーク州立大学にてMBA取得。
新卒でアクセンチュア株式会社に入社する。通信業界を中心に大規模基幹システムのプロジェクトなどに参画、海外勤務も1年間経験。
帰国後の2007年、名南歯科貿易株式会社に入社。2016年、代表取締役社長に就任する。
現在は自社Youtubeチャンネルを開設、販売する製品を「楽しく・わかりやすく」紹介するB2B Youtuberとしても活躍中。

現在の仕事についた経緯

当社の創業者である父が、海外を飛び回りながら、時に外国の方と英語で商談を行っている姿に少なからず憧れを抱いていました。いつかは会社を継ぐのかな、と漠然と考えてはいたものの、まずは大手で仕事というものを基礎から学びたいと考えました。「色々な業界が経験できて、外資だから海外での仕事のチャンスもありそうだな・・・」という多少ミーハーな理由もありアクセンチュアに入社しました。当時は特にハードワークで有名な会社でしたが、やりがいのあるプロジェクトと同僚に恵まれ、海外勤務の機会もあり、大いに鍛えられました。

自分でも経営がやってみたいという思いが強くなり、現在の会社に入社。歯科医療の世界に貢献でき、グローバルに活躍の場がある今の仕事に、大いに魅力とやりがいを感じています。

仕事へのこだわり

コンサルティングの新人時代についた上司から「任された仕事をただやるのではなく、『遊び心』を持ってやりなさい」と言われたことがありました。それからは任された仕事の意味や背景を自分なりに考え、少しでも「自分テイスト」を加えられるよう、仕事に向き合う姿勢を心がけるようにしました。そうすると厳しいスケジュールや環境の中でも、仕事を楽しむことができるようになる。楽しんで仕事をすると、面白い人や、さらに楽しい仕事に出会うことができる。そのような好循環の中にいることで、自分の世界がどんどん広がると考えています。

現在の会社に入社した際は、「商社の仕事ってなんだろう」と改めて考えました。ただ輸入して、国内で販売できるようにする・・・だけじゃないはず。私たち商社の存在価値は、海外メーカーの製造する器械や材料のメリットや使い方をきちんと把握した上で、「この商品を使いたい!」と思っていただけるようプロデュースすること。つまり、お客様にまっすぐ『わかりやすさ』と『安心』を提供することが当社の存在意義だと考え、営業・アフターサービス・貿易・マーケティングの4象限を常に頭に意識しながら経営を進めてきました。
コロナ禍においてはデジタルマーケティングの重要性を改めて認識し、情報発信に力を入れています。2017年には歯科業者向けのB2B Youtuberとして、動画配信も開始しました。そこでも、『自分テイスト』を加えることで、単なる商品紹介ではない、見てわかりやすい動画を意識して作っています。

最近では、「最後にケツを拭くのが社長の仕事だ!」と経営者仲間に言われたことが刺激になり、できるだけ自分が前に出るのではなく、社員全員が楽しくやりがいを持って仕事に取り組める仕組みや環境を整えることを心がけています。

若者へのメッセージ

私たちが関わる歯科医療業界は、患者様の健康や安心、おいしい食事に間接的ながらも貢献することができる、やりがいのある仕事です。そして輸入貿易という意味では、地球規模での原料高や国際輸送の逼迫、社会情勢や為替のアップダウンにも大いに影響を受けるので、一筋縄ではいきません。

どんな仕事にも、必ずそのような『やりがい』と『チャレンジ』があるはずです。自分の取り組む仕事にこのふたつの要素が見つけられたなら、それは自分を高める最高の『場』です。

私の座右の銘は「楽しまずして、なんの人生ぞや(吉川英治)」です。与えられた仕事を、ただこなすのではなく、やりがいとチャレンジをみつけ、自分テイストを加えられるように遊び心を持って、100%楽しんでください。