株式会社Aesta 代表取締役

夏井大輝

Daiki Natsui

一度きりの人生を、悔いなく最高のものにする

夏井大輝

略歴

早稲田大学商学部卒業後、2017年に三井住友銀行に入行し、主に不動産取得資金のファイナンス業務に従事。2020年8月に「ウェルネスで、世界をつなぐ。」を経営理念に株式会社Aestaを起業。フィットネスメディアの業務を受託しながら、貿易事業に進出。スポーツテックカオスマップ2022.verを1月25日にリリースし、多くのメディアに取り上げられた。

現在の仕事についた経緯

大学時代までは、実は起業を志していませんでした。商学部出身なので、その延長にある金融のスキルを極めようくらいにしか考えていなかったと思います。しかし、ファーストキャリアを銀行でスタートしたなかで、社長がお客さまになり、考え方が変わっていきました。
彼らのように、自分の道は自分で切り拓いていく生き方がしたいと願うようになりましたが、会社勤めでは難しいとわかり、起業を志します。どの領域の事業を行うか2年間ほど考えに考え、自分が最も情熱を注げる領域はスポーツやフィットネス、もっと広く言うとウェルネスの領域だと軸が定まり、コロナが広がり始めた2020年に、ほとんど勢いで会社を立ち上げました。

仕事へのこだわり

とにかく、まずはスピードを重視しています。スピードが遅いことで結果が好転する仕事は、一部の例外を除いて存在しないと思います。銀行時代は、失敗の連続でした。取引先の既存融資の事務手続きに時間を割いている間に、狙っていた追加融資を他行に取られてしまったこともあります。マイペースな性格ですが、それ以降は仕事において優先順位をつけ、できるだけ早く対応するようにしています。
次に、相手に本当に必要とされるものが何かを考えて提供することをポリシーにしています。それが仕事の意義にもつながると思うのですが、銀行時代はこの部分に大きなギャップを感じていました。銀行にとっては貸倒れリスクがあるので仕方がないのですが、本当にお金が必要な取引先には融資できず、逆にお金を借りる必要がないくらい優良な取引先に融資することが社内的に求められていました。そのような環境に身を置いていたので、本当に自分が情熱を注げて、社会に必要とされることは何か考えた結果、どんなに時代が変わろうと「人々が健康でいたい」という想いは不変だろうという結論になりました。その一助として、私が最も情熱を注げるスポーツやフィットネスを中心としたサービスで解決していくことが使命だと思っています。
最後は、事業の継続性が見出せるかです。これは起業してから直面した部分ですが、ビジョンだけあっても収益性に乏しければ成り立ちません。一方で、ただ稼ぎがいいだけの仕事に飛びつくようなこともありません。「この世から、日々のセルフケアによって防げたはずの不健康をなくす」という弊社のビジョンに一致し、そのうえで収益性もある事業に取り組むことにしています。

若者へのメッセージ

学生の皆さんは、色々な経験をするなかで、自分が心から楽しいと感じるものを見つけてください。そして、就職活動時に自己分析というものを経験すると思います。社会人になっている皆さんはもう一度やってみてください。恐らく、びっくりするくらい価値観や考え方が変わっていたり、新たな自分の一面に気付いたりすることがあると思います。
そのうえで、「本当に自分は人生を賭けてこの仕事をしたいのか?」と正直に自分に聞いて、その答えに従うことです。当たり前ですが、あなたの人生は一度きりです。そこで言い訳を取り繕って一歩を踏み出さなければ、きっと後悔すると思います。起業にしても、転職にしても、別の夢を追いかけるにしても、仮に失敗したとしても死にはしません。失敗から学んで立て直すか、改めて自己分析をして別の道を模索すればいいと思います。
私は以前の事業に失敗していますが、起業したことも、銀行を辞めたことも全く後悔していません。人生の舵を自分自身で握ることができているだけで私は幸せですし、新しく挑戦する事業には胸が膨んでいます。皆さんもまずは自分の情熱のありかを見つけ、そのうえでどう生きるのが幸せなのかを考えてみてください。答えは必ず、あなたの今までの人生のなかにあります。