株式会社三洋産業 代表取締役

中塚茂次

Shigetsugu Nakatsuka

臥薪嘗胆

中塚茂次

現在の仕事についた経緯

元々弊社は、豆の卸業者です。50年ほど前から紙フィルターがメジャーとなり、10年前にはハンドドリップの波がやってきました。これらは国内だけでなく世界的に伸びていることに魅力を感じ、元々コーヒーが好きだったこともあって、たまたま父が経営していた会社に入社したんです。日本は昔から、家庭でコーヒーを飲む文化がありました。そこで、家庭で飲むコーヒーを大切にしたい、大切な家族や仲間と一緒に笑える空間を作ってほしい…そんな思いから豆を焙煎するだけでなく、フィルターをはじめとする器具も作るようになりました。
コーヒーを焙煎しながら器具も作っているのは、世界でもわが社だけではないでしょうか。現在メジャーな、円すい型のコーヒーフィルターを最初に作ったのもうちなんですよ。コーヒーの世界大会チャンピオンが弊社の製品を使っていたり、海外の代理店が55か国ほどまで増えていたり…プロや海外にも認めて頂ける製品を作り続けています。

仕事へのこだわりと目標

わが社の企業メッセージ「その先にあるコーヒースマイルを」の「その先」は家庭をイメージしています。コーヒーを淹れるのは難しそうと思われがちですし、実際に本物のコーヒーがどういうものかというのを知っている人は本当にごく少数。ですから常に、家庭でもおいしく飲めることを目指し、コーヒー豆の焙煎やペーパーフィルターなどの器具を作っているんです。ヨーロッパなどの海外ではコーヒーはお店で飲むのが当たり前でしたが、コロナの影響もあり家庭でコーヒーを飲む人が増えました。それにより海外でも弊社商品の需要が増え、代理店は増加。海外のご家庭でもおいしいコーヒーを飲んでいただけるような活動をしています。
また、レストランも経営していますが、実際に昼も夜も満員になるということは少ないですし、今後もおうちでくつろぐという時代は続くでしょう。そのために人気商品であるビーフシチューを冷凍販売することも視野に入れています。お客様がわが社のコーヒーや料理を、ご家庭でおいしく食べてくださる。その笑顔を目指して、商品開発に取り組んでいます。

いい商品があっても売り上げがなければ続けていけません。今後はどうすれば利益を上げられる会社になるのか模索し、ただ安くするのではなく自社のスタンスを作らなくてはと考えています。
ペーパーフィルターや器具の事業、焙煎コーヒー・ドリップコーヒーの事業、レストラン事業と、この3つの柱をどんどん大きくしていきたいですね。
それから今後はDXの時代。若い人の得意な部分を引き出してあげられる会社にしていきたいです。会社はひとりでは何もできませんから、私は社員のみなさんひとりひとりを「人」としてフォーカスしています。
若い人はどうしても上の人に遠慮してしまうので、上の人が押さえつけるような会社ではダメ。やる気のある人は絶対に成長するし、自分よりできる人が出来たら社長を変わるつもりでいます。社長の私も若い人も、一緒に成長できる会社でありたいです。

若者へのメッセージ

カフェは「夢珈」、レストランは「百膳の夢」という名前なのですが、私は「夢」という言葉が好きです。なぜなら夢は全てが未来形だからです。
夢は見るものではなく叶えるもの。実現するまでやれば絶対に夢は叶うんです。
そんな思いから店の名前にも「夢」と付けているんですよ。
若いみなさんにも趣味でも仕事でも何でも構わないので、夢を持ってほしいですね!