小杉法律事務所 代表弁護士

小杉晴洋

Haruhiro Kosugi

一流

小杉晴洋

略歴

2010年中央大学大学院法務研究科卒業。同年司法試験合格。2011年横浜弁護士会登録により2年間弁護士活動をした後、2013年福岡県弁護士会へ登録換え。交通事故を中心とした弁護士活動を行う。
2020年、損害賠償請求の被害者側のみに特化した法律事務所を創設するべく独立。交通事故・学校事故・労災事故・介護事故・不倫慰謝料・ペット事故・スポーツ事故などの損害賠償請求の被害者側の弁護士として活躍中。損害賠償請求に関する判例誌掲載や新聞掲載多数。

現在の仕事についた経緯

私の父はバイク乗りでしたが、私が学生の頃、突如Uターンをした自動車にはねられてしまい、腕を複雑骨折してしまいました。現在も腕や手に後遺障害が残っています。
しかし、加害者や加害者の保険会社から後遺障害の損害賠償がなされることはありませんでした。理由は、医師が診断書を書いてくれなかったからです。
損害賠償の世界に限りませんが、弁護士・裁判の世界というのは、証拠によって事実が決められます。証拠がなければ、真実と異なる事実が認定されるのです。
しかし、すべての分野における証拠収集や証拠の意味付けを完璧にこなすことは困難で、少なくとも私には無理です。そこで私は、損害賠償請求分野の被害者側に専門特化した弁護士になることにしました。

仕事へのこだわり

弁護士1年目のある日、師である弁護士の谷清司先生より以下のお言葉を頂きました。
「弁護士になったその日から、一流でいないといけない。未熟な一流の時期があってもよいが、新人であるからといって、二流・三流の振る舞いをしてはならない。」

弁護士になりたての頃は、自分なんて司法試験の勉強以外は何も分からないし、紛争の解決もしたことがなかったので、“今は二流・三流の仕事しかできないかもしれないが、すぐに一流の仕事ができるように実力をつけてやる”と意気込んでいました。
しかし、「弁護士になったその日から、一流でいないといけない。」という言葉を頂き、「今は一流でなくてもよい」というのは甘えであることに気づき、その甘えを捨てることにしました。

ベテランの弁護士であればすぐに対処できるような問題も、新人弁護士の自分にはすぐに対処できないわけですが、分かるまで勉強し、先輩弁護士に質問をし、毎日午前3時頃まで仕事や勉強をする日々を続けました。
いま考えると、睡眠時間を削って仕事をすることは愚策なのですが、「常に一流であるべき」という姿勢を形成するには役立ったと思っています。
弁護士7年目の時に娘が生まれ、それ以降は仕事の時間を調整するようになりましたが、「常に一流であるべき」という姿勢自体は変わっていません。

今でも勉強は続けていますが、私が特に意識しているのはお医者さんの下へ頻繁に足を運ぶことです。
被害者側の損害賠償請求の仕事を専門にしていますので、依頼者様のケガの内容がどのように慰謝料額などの賠償金に繋がるのかが仕事内容のメインとなるので、その医学的裏付けを丁寧に取るようにしています。
証拠勝負の世界ですので、どの弁護士よりも良質な証拠を揃えられるように、今後も研鑽を続けたいと思っています。

若者へのメッセージ

私は「一流」というものを、自分の価値観の最上位に据えています。
例えば「楽しければ良い」という価値観よりも、「一流」という価値観の方が上位に来るということです。
しかし、人生一度きりだし、「一流」とかいう概念にとらわれて、長時間勉強したり仕事をしたりするよりも、食べるのに困らないくらいの仕事をして、とにかく楽しく過ごしたいという価値観もあると思います。
むしろこちらの価値観の方が、人生を歩む上での強者かもしれないなと思います。
偉そうにメッセージ送らせていただくとしたら、自身の最上位の価値観を定めることだと思います。
なんでもいいと思います。
その価値観に対して、どれだけ忠実に生きられたかどうかが、人生の充実度を決めるのではないかと思います。