株式会社エーピーコミュニケーションズ 取締役兼ACS事業部長

上林 太洋

Takahiro Kamibayashi

たまには 大事な人を怒らしてごらんよ

上林 太洋

現在の仕事についた経緯

求職活動中にIT技術が活かせるベンチャー企業を探していたところ弊社に出会い、2002年に入社しました。
自身のキャリアで大きな転機を迎えたのは2018年のことです。当時、現在とは異なる事業部にて事業部長職を務めていたのですが、時を同じくして社内で開発案件の炎上が発生し、私が火消し役を担う運びとなりました。
この時はどうにか事なきを得ましたが、今後二度と同様の事例を繰り返さないためにも経営計画見直しの必要性があると感じた私は、辞める覚悟で、現状における問題提起と会社の戦略の取りまとめ・提案を行いました。幸い、その案が経営側からも好意的に受け入れられ、取締役に就任。既存事業の事業本部長を務めたあと、2022年に新規事業を立ち上げ、現在はそちらの事業部長を務めています。

仕事へのこだわりと目標

私の属する企業は「NeoSIer」というモデルを掲げています。既存のSIビジネスの抱える構造問題を解決し、業界にいる優秀なエンジニアたちの力を活性化させ、IT技術が社会価値や企業価値により貢献していくというビジョンです。ITシステムは今やあらゆる生活に影響していますので、その力をどのように活用するのかという“How”の部分を変革できれば、この国をより良くしていく原動力にもなると考えているからです。自分自身もそのモデルに共感し、そこにこだわりをもってこれまで新しいビジネスに挑戦してきました。今はそこをスケールすることを目標としています。
私は、ビジョンへのこだわりが強く、色々なことを試行錯誤しアイディアを考えることが好きなタイプでもあり、こうすべきだという考えを強く持つタイプでした。それが行き過ぎて、部下に対してなどマイクロマネジメントと呼ばれるような、きめの細かい管理体制を敷いていた時期もありました。ただ、それだとうまくいかない。そこを反省し、自身のこだわりを全面に出さず、放任的なマネジメントを試していた時期もあります。しかし、当たり前ですが、これではこだわりは実現できません。自身のこだわりをただ我慢をするだけでは物事は実現せず、一方的に言及するだけでは仲間のやる気を削いでしまうわけです。
今、私が挑戦しているのは、自身のこだわりはきちんと伝えながらも信頼関係をもとに徹底的に議論できるチーム作りです。このやり方で、今新規事業がうまく芽を出し、スピードをもって進められていることもあり、仕事はすごく楽しいです。こだわりを捨てずにチームも活性化し、成功確率は高まっていると実感しています。

若者へのメッセージ

幸せな人生を歩むためには、そういったこだわり、自分の軸となる価値観を見つけることが非常に重要だと考えています。ただ、そういうものがなかなか見つからないという方には、とにかく今面白いと思っていること、気になっていることを徹底的に追及してみることをおすすめします。一旦仮でも良いから、こだわりを決めてしまうのです。
やはり着手してみて初めてわかることは多くありますし、決めずに中途半端にチャレンジすれば、それは妥協に繋がってしまいます。何かに徹底的に取り組むことは長い道のりのように思えますが、結果的に自身の軸を発見する上では最短の道だと考えています。
そして、それを手に入れたら、人とぶつかったとしても、そこを手放して欲しくないと思います。諦めず、ただ自己満足にもならず、不器用でも良いのでうまく周りを巻き込んで貫く、自分なりのやり方を見つけて欲しいです。そうすれば、例え失敗したとしても、納得できますし、こだわりを表現する方法はいくらでも変化させ挑戦することは出来ます。是非「自分の軸」を見つけて幸せな人生を歩んで欲しいです。