ファミリーイナダ株式会社 代表取締役会長 兼 社長

稲田二千武

Nichimu Inada

『動機善なりや、私心なかりしか』

稲田二千武

略歴

1940年生まれ。鳥取県大山町出身。商業高校を卒業後、4年間の会社勤務を経て、22歳の若さで独立しファミリーイナダ株式会社を創業。1980年頃からは国内唯一のマッサージチェア専業メーカーに舵を切り、その情熱から生まれる新しい発想で、後の世界基準となる製品を次々に生み出す。
テレビや雑誌など各メディアでも紹介され、「マッサージの父」「業界の生き字引」と呼ばれることも。2002年には藍綬褒章も受章し、今なお最前線で「一家に一台」という目標に向けて邁進中。

現在の仕事についた経緯

幼少期は、両親が経営していた民宿で店番をしたり接客をしたりなど、手伝いをしておりました。
商業高校を卒業後、4年間の会社勤務を経て、やりたい事業があったわけではありませんでしたが、好奇心旺盛でじっとしていられない性分から、ただただ「独立したい!」そんな想いが強くありました。
そして、多くの人に支えられ、22歳の若さで独立しファミリーイナダ株式会社を創業しました。

仕事へのこだわり

かつては、「良い会社にしよう」「会社を大きくしよう」などと社員や社会に対してどうあるべきかを考え経営をしておりました。

しかし、ある人との出会いを機に「人として、人間として何が正しいのか」「自分の人生の使命は何か」と、自分の経営者としての価値を見つめなおすようになりました。そして、心の奥にずっとあった、ある思いが湧き上がりました。

私はマッサージチェアを日本に、そして世界に広げていくことを、自分の人生の使命とすることを決意したのです。この思いを社員にぶつけると、マッサージチェア以外の事業でも成功している中で、マッサージチェア事業のみに絞ることについて、社員たちは驚き、反対の声ももちろんありました。

しかし、私は情熱的に社員に語り続けました。

「マッサージチェアを本当に価値ある製品として作り上げ、世のため人のためになるものづくりをするには、専業として専念していく必要がある。マッサージチェアを価値あるものとして、全社員が“世界の家庭に一家に1台マッサージチェアを”という夢を共有し、会社を作り上げていくという大きな夢を持ちたい。」

そんな私の確固たる覚悟と熱意に、社員たちも深く共感してくれました。そして全社員が同じ思いで事業をマッサージチェアー本に専念する方向へと進み出しました。

若者へのメッセージ

大学を出て、新しく社会へ出発される方へ。

初めて出会う企業、企業の中でご指導いただく方々、それにより人生が全く変わっていくと私は思います。
仕事をする上で一番大事なことは、社会に出てよかった、仕事をしてよかったという気持ちになれることだと思います。仕事は美しいものであり、正しく一生懸命にやれば社会の中で認められ成功していきます。
これはごく当たり前のことなんですが、この当たり前のことができにくい会社もあるわけです。

会社中で、皆がパートナーとしてお互いを尊敬しあい、協力しあうことが大事です。
これから大きく飛躍をしていきたい。そういう夢を共有できる方々と、共に仕事をさせていただきたいと願っております。