SeaFamiliar株式会社 代表取締役

飯嶋拓也

Takuya Iijima

他者の幸せなくして自らの成功はなし

飯嶋拓也

略歴

神奈川県小田原市出身。
中学三年生の時に、父親が多額の借金を残して蒸発。同時期に母親もガンの闘病が始まり一家全体が極貧生活に入る。高校に通いながら家にお金を入れるため死に物狂いでアルバイトをする。
18歳の時に芸能プロダクションに所属し俳優を志すも金銭的な理由で挫折。
19歳の時に現在の妻と出会い、結婚し、より一層稼ぐことを決意。携帯会社の店舗配属スタッフとして働く。6ヶ月連続エリアトップの成績が認められスーパーバイザーに昇格。1年後にはエリアマネージャーに昇格。22店舗60名ほどのスタッフの統括を経験。
24歳の時にアメリカンエキスプレスへ転職。
27歳でヒルトンリゾーツマーケティングへ転職。延べ2000人の営業マンと1000人以上の経営者に出会い人間性を広げる。
2020年11月シーファミリア株式会社を創業。現在、携帯会社向けの代理店事業、日本在住の外国籍の方の生活支援、起業家支援の3つの事業を展開。将来は飲食、不動産、介護など、さらに事業を拡大し従業員を100名採用し自社から起業家を輩出するのが目標。
学問的な税務・会計等を学び成長するために2022年通信大学に入学予定。
座右の銘は、『他者の成功なくして自らの成功はなし』

現在の仕事についた経緯

通信業界での勤務時に、業界全体でスタッフの離職率が非常に高いと肌で感じました。離職の原因は、スタッフと上司との面談が年1回しかなく、下手したら上司の顔も知らないスタッフもおり、関係性が希薄で、「自分は必要とされていない」と感じてるいるからです。マネージャーをやっていて、自分の影響力や貢献できることに限界を感じていました。配属先や給料など、ほんの些細なきっかけで能力を発揮して大きく変わる人もいます。原石を眠らせたままでいる人をサポートしたいと思うようになりました。
そこから通信業界にいたときの知り合いや、外国籍の知り合い、通信業界に不満をもっている新卒の方の相談に乗り、その人たちの力になることで自然とビジネスになっていきました。

仕事へのこだわり

「自分より先に他者の成功を考えること」が仕事のこだわりです。
この考えになったきっかけは私が18歳のアルバイトの時です。その仕事は、本当に過酷でしたが給料は少ない仕事でした。職場で仲の良い社員さんがおり、その方はお子さんも奥さんもいたのですが、よくご飯や缶ジュースをご馳走してくれました。休みの日も遊びに誘ってくれて本当にかわいがってくれました。
ある日気になって、「なぜそんなに可愛がってくれるのか」、「家庭にお金を入れなくて大丈夫ですか」と尋ねました。すると、その方はなんと借金をしてまで、私にご馳走してくれたことがわかったのです。私の境遇(お金がない、家族が病気)を知って、「自分といるときくらいはお金の心配をしてほしくない」と思っての行動だったそうです。それを聞いて「自分もこの人みたいな大人になりたい」と思うようになりました。

その後、営業の世界に飛び込み、たくさんの営業の方にお会いしました。中には「いかに自分をよく見せるか」、「他人を蹴落としでも出世したい」と自分のことしか考えていない人たちがたくさんいました。そこで自分が起業をして会社を立ち上げ、「バイト先の社員さんみたいな価値観で仕事をしたい」と思ったのです。
ですから、自分の会社では、まずは「相手のために」、「取引先のために」、自分たちが何ができるのかを考えています。それがたとえ今は利益がなかったとしても後々必ず返ってくると信じているのです。その考えを忘れないために理念にしました。

目先の利益だけ追って将来的な利益を逃さないようにするためには、しっかりとした人間関係の構築、損益分岐の決断、決断するための財務知識、人間力を磨かないといけません。この他者の利益と自分の利益とのバランスは、実際に実務で経験しなければ感じ取れません。まずは他者の成功を優先するという意識で挑戦することが大事だと考えています。

ありがたいことに自分の理念や考えに共感して入社してくれた人がいます。日々自分の考えに共感してくれる人が増えることも仕事のやりがいに繋がっています。

若者へのメッセージ

人と人との出会いを大切にしてください。
10年ほど前に自分がまだ現場に出ていた時に一緒にやっていたメンバーが、取引先の役員や取締役として、懐かしい顔に出会えたことがあります。また当時、たった数ヶ月しか一緒に仕事をしたことがないのに、自分のことを覚えていてくれて、「飯嶋くんなら安心して仕事を任せられる」と依頼してくださった方もいます。今の私がいるのも従業員や出会った人たちのおかげだと確信しています。

「人との出会いを大切にする」とは「他者の幸せを考える」ことに繋がります。他者の幸せを考えると行動が変わります。来春から私が通信大学に通うのも、社員がアパレルブランドを立ち上げたいということがあったときに、自分の専門分野以外のことが全くわからなかった経験からです。その時に「もっと役に立ちたい」と思い、大学で勉強したいと思いました。

世の中には本当にいろいろな考えを持った人がいます。私は仕事しかしてこなかったので友達と遊ぶこともなければ、飲み会にもほとんど行っていません。そのため自分とは違う考えの人や、自分とは違った見方ができる人たちと出会うことが少なく、視野が狭くなっていました。そこで現在は、積極的に自分と違う考えの人と交流をしています。そこからビジネスに考えを取り入れたり、逆に反面教師として「こうはならないでおこう」など自分の視野を広げています。

また私は、両親の離婚でそれまで「当たり前」であった家族が、ある日を境に無くなった経験もしており、人とのつながりを大切にしています。目の前の人を大切にするだけでも縁は広がっていきますので、ぜひ今日から目の前の人から大切にしてください。