株式会社Countel 代表取締役CEO

細谷幸生

Koki Hosoya

禍福は糾える縄の如し

細谷幸生

略歴

現在、慶應義塾大学医学部生。精神科医を志す。2021年度第3回新宿区ビジネスプランコンテストでの優勝をきっかけに、同年4月に株式会社Countelを設立。7月よりママ向けオンラインカウンセリングサービス「Countel Baby カウンテルベイビー」を立ち上げた。次なるプロダクトを開発中。将来は医師と経営者の両立を目指す。

現在の仕事についた経緯

私は幼少期より吃音(言葉を滑らかに発することができない発話の発達障害)に悩み、低学年の頃からカウンセリングに通っていました。毎回カウンセラーの方に少しずつ話をして聞いてもらううちに、次第に心が軽くなっていき、いつの間にか症状が薄れていったことを忘れません。今でも言いたいことがうまく言えない苦しみや、日々のストレスを感じたとき、誰かに「話す」ことでどれだけ自分の心が助けられるか身に染みています。
このような私が今度は医学生として、毎日多くのストレスに晒される現代の人々へ、何か貢献できることはないかと思い立ったのがこの仕事の原点です。

仕事へのこだわり

自分はまさに今事業を立ち上げ、仕事を始めたばかりのステージで試行錯誤の日々が続いておりますので、働いていく上で「こうありたい」という自身の目標像を僭越ながら述べさせて頂きます。

創業時、仲間と共に3つの目標を掲げました。

1つ目は「全ての人にとって心の支えになるような、良いものをつくること。」
自分は将来医師となりますが、臨床医は目の前の患者さんを救う、大変尊い仕事であると思っております。しかし「自分の前にいない、お会いすることのない患者さんや苦しみを抱えている方々」に対してはアプローチが難しいことが言えます。現在、日本をはじめ世界では多くの方々が日々悩みを抱え、日常で遭遇する多種多様なストレスと闘い続けています。自分たちはそのような「自分の臨床現場で出会うことない、見えない大勢の方々」に対して、どのような方法で支えになれるかを考え、「ベンチャー」という結論に至りました。企業にしかできないやり方で、そのような方々の心の寄り所になれるようなサービスを目指してまいります。

2つ目は「できないなら、できるようにすること。」
事業を立ち上げ継続していく上で、医学の勉強だけしてきた自分達だけでは到底まかなえないような場面や、他スキルの必要性に遭遇することは当然あります。その際にそれを理由として簡単にあきらめたり、挑戦を止める理由にはならないと考えています。できないならできないなりに他の道を考え、最終的に解決できるよう、思考を停止しないよう、自らに厳しくすることです。

3つ目は「森を見ることばかりに気を取られず、目の前の相手に向き合うことを忘れないこと。」
自らの本分は医師であり、行動の源泉は「医道」に基づくべきであると考えております。事業を行う上で、どうしても市場やセグメント集団といった森を見ることに重きを置きがちとなってしまいますが、忘れてはならないことは、今まさに自分の目の前にいて悩まれている方一人一人が、どういったことで不安なのか、何を求めているのかを傾聴することです。自分の目の前にいる方に寄り添うことを忘れれば、それは医道に反すると私は考えます。そして、この姿勢はよりよいサービスを生み出すためにおいても重要であると信じております。

若者へのメッセージ

私も若者なので、偉そうなことは言えませんが、ベンチャーを始めて最も感じることは、「周囲の方の存在がいかに大切であるか」ということです。

自分は何もないただの学生の身分から、1から仕事をはじめさせていただきました。ここまで多くの方々に助けて頂き、そして支えられてきました。この感謝の気持ちは絶対に忘れることはないですし、今自分がこうして生きていることの全ての根源であります。

自分を含め若い方々におかれましては、どうぞ、いつもあなたの周りにいる人達への感謝の気持ちを忘れないようにしてください。僭越ながら、偉そうに語ってしまいましたことをご容赦頂けますと幸いです。