株式会社じゃぱんはあと代表取締役

廣田克己

Katsumi Hirota

人生万事塞翁が馬

廣田克己

略歴

城西大学経営学部卒業。新卒で大手の呉服チェーン店に入社。その年の新人賞を獲得。その後、毎年優秀販売賞を獲得し、3年目最速で店長に就任。その年の全国ナンバー1で最優秀店長賞を獲得。その後、108ヶ月連続予算達成し、9年連続優秀店長賞を獲得。その後地区長となり、販促部長となった。最終的には、売上最優先の会社の方針に嫌気が差して退職し、法人としてたんす屋フランチャイズと契約。その後、たんす屋から独立をして現在に至る。

現在の仕事についた経緯

人に喜んでもらう事が大好きなので、接客業を希望していました。
アパレルや他の接客業も受けましたが、一番早く合格の知らせが来たので、運命を感じてその会社に決めました。元々小さい頃から日本の伝統的な文化や着物が好きだったので着物も良いかな、位の軽い気持ちで入社しました。親も友達も着物屋さんに入るなんて、と驚いていましたが、自分としては天職と思うほど着物が好きになりました。
私は、目標が決まるとガムシャラに努力する猪突猛進タイプなので、入社してからはヒマがあれば着物の本を読んで勉強をし、店頭に立てば積極的に接客しました。
そして、一年目で東日本第1位、全国第4位で新人賞を獲得しました。
天職とは努力することに違和感が無い仕事だと思います。
毎日が楽しくて、休むのが嫌になるくらいでした。

仕事へのこだわり

仕事へのこだわりは3つあります。

一つ目は、やるかやらないか迷ったときは、まずやってみる、やり方で迷ったら一番大変なほうを選ぶ、という事です。
労力を使った割には成果が出ないこともありましたが、その前向きな姿勢は部下や取引先からも評価されました。
また上手くいった時には大きな成果となり、社内の販売記録を塗り替える事も多々ありました。日々の選択で常に大変なほうを選ぶということは、精神的にも肉体的にもキツイ事ではありましたが、その姿勢によって進む道のりは180度変わったと思います。

二つ目は、敵を作らず味方を増やすという事です。
立場が上になるほど、協力者は必要です。
しかし、偉くなるほど自分の威厳を保つため、敵対心を持ったり、ミスに対して人格を否定するような言動をする人もいます。
また、部下や取引先に対して威圧的に対応し恐怖でコントロールしようとする人もいます。
このようなタイプの人はことごとく失脚しています。
これはサラリーマンでも自営でも同じことです。
威張らず、他人に感謝する気持ちが大事だと思います。
ビジネスの成否は人徳が大切だと思います。

三つ目に、在り来たりですが、お客様に喜んでもらうという事です。
商売は「喜ばせごっこ」です。どれだけお客様を喜ばせるか、楽しませるか、それが大事です。
売上最優先になってしまうとお客様本位では無くなり、強引な販売や詐欺まがいの商売になってしまいがちです。
それが嫌で前職を辞めました。
今はどうやってお客様に喜んでもらうか、そればかり考えています。お客様に喜んでもらえれば、売上は後から付いて来るものと信じています。

若者へのメッセージ

夢や目標を持って日々行動することは大事だと思いますが、私は違いました。
入社してからはっきりした将来の夢や目標は無く、ただ目の前の仕事を頑張るだけでした。
入社してから新人賞を目指して目の前のお客様に一生懸命販売し新人賞を取りました。その後は店長を目標に努力を続け売上を作り異例の速さで店長になりました。店長になると地区長(店長の上司)になりたいと思い、頑張って、数々の記録を作り優秀店長として9年連続表彰されました。その後地区長になりました。そして地区長としても売上目標を達成して部長になりました。
目の前の仕事に対して手を抜かず、一生懸命やったからこそ道が開けたと思います。
若い人には、目の前の仕事をしっかりやり切ることが大切だということを伝えたいです。
また、禍福は糾える縄の如しという言葉がありますが、人生山あり谷ありです。
どん底と思うような事もあるかもしれません。
しかし、人生は必ずハッピーエンドで終わるシナリオになっています。
どん底を経験するからこそ、そこから這い上がっていく面白い人生があります。
私はそう信じて、どん底の時も絶対に良くなる、と思って目の前の仕事を頑張りました。
そうすると、不思議なくらい良いことが起きて、人生が好転してきました。
そして、そのどん底の経験があったからこそ今の自分がある。あのまま順風満帆だったら、どこかで大きな失敗があって取り返しがつかなかったかもしれない。
むしろあの失敗があったから、這い上がれたのだ、と思います。
若い人にはどん底に落ち込むことがあっても決して諦めず、腐らず目の前の仕事を頑張って欲しいと思います。