株式会社AIYORI 代表取締役

都能 遼

Haruka Tsunou

Data for Growth, Growth for Patients.

都能 遼

略歴

大学院まで遺伝学分野で研究活動。修了後は生命科学をビジネスとして確立させることを目標に、損害保険会社にて遺伝子検査事業の開発・運用に従事。
その後、ベンチャー企業で各産業のデータ分析業務支援と研修事業をマネジメント。
2021年に株式会社AIYORIを設立し、ヘルスケア産業のビジネス分析研修事業を展開中。

現在の仕事についた経緯

2つの経緯があります。
1点目は、前職でお取り引き頂いていたお客様の多くが、データ活用によるビジネス成長を実現できないという課題を抱えていたことです。これは、ビジネス目標の設定や目標達成のためのプロセス構築が不十分点であることに起因していると考えています。ですから、事業部門に属する社員の方自身が、ビジネス環境の現状把握と軌道修正をデータに基づいて実証できる研修が必要だと考えたことが背景です。
2つ目は、私自身が生命科学の知識を活かして社会貢献がしたいと考えているためです。具体的には、データに基づいた難病の治療技術の開発を促進するために先述の考えをヘルスケア業界に普及させること、そして、自らも改めて研究分野でこの能力を昇華させることを目指し活動しています。

仕事へのこだわり

これは3点あります。全て新人時代に失敗を繰り返したことに基づいたスタイルです。

1点目は、環境を選択することです。人間はワクワクできる環境だと積極的に行動しますし、アイデアも膨らみやすくなります。そのため、常に自分が行う仕事や環境を探究し、選択を続けてきました。

2点目は、仮説思考です。効率的に仕事をするためには、手戻りや誤った手段は避けたいものです。仕事の先にある目的は何か。自分はこの仕事の先に何を生み出せるのか。どの方法で実行するのが最適か。目的達成の時間を最小化し、最大の効果を生み出すための行動を起こす上で欠かせない考え方です。

そして3点目は、人に仕事を依頼する力です。どんな人にも苦手なこと・不可能なことがあります。そのため、各分野で頼れる人とコミュニケーションを取り続けることが重要です。仕事を依頼する上で気をつけるべきことがあります。まずは依頼するタスクを自分で理解すること。当たり前と思われるでしょうが、自分の専門外の業務を限られた時間で理解するのはコツが必要です。具体的には、タスク粒度の最小化・期日設定・進捗に合わせたタスクの再設計などがあり、これは依頼相手によって考え方も様々です。タスク管理ツールを基に依頼相手とコミュニケーションしながらこの工程を決めるのは重要な一方、複雑な対応が求められます。
最後の事項は正解が無いだけに、今現在も経験と改善を重ねています。

若者へのメッセージ

私を含めたミレニアル世代以降の方たちは「自身がどうありたいのか」「世の中に何をもたらしたいのか」といった価値に重きを置くことが多いのでは無いでしょうか。しかし、こういった考え方が世の中に受け入れられるには多くの時間が必要になります。人間は前例が無いことを心理的に恐れ、回避しようとする傾向が強いためです。そのため、客観的かつ定量的に実証する力があらゆるシーンに求められるようになっています。
そんな時に役立つのがデータ分析の力です。具体的な例を挙げますと、機械学習コンペティション「Kaggle」で公開されているデータには、社会的課題の解決を目的としたテーマも含まれています。(例:ジョンズホプキンス大学の研究者たちによる筋萎縮性側索硬化症の解決策を探る取り組みなど)自身が変化をもたらしたい社会的課題をキーワードで検索し、データで解決策を証明していく。初めは覚えることも多いでしょうが、上記のKaggleには、データ集計や機械学習モデル構築のコードも公開されています。まずは真似してコードを書いてみるだけも違う世界が見えてくると思います。
新しいチャレンジを実行するため、共に小さな一歩を踏み出しましょう。