SHANRI株式会社代表取締役

坂井 香璃

Kaori Sakai

与える人に

坂井 香璃

略歴

石川県金沢市出身。東京学芸大学卒業。
新卒で株式会社JTB法人東京に入社。その後、アジア系航空会社日本人機内通訳、日系高級アパレルセールス、アメリカ系医療メーカー日本支社セールスを経てSHANRI株式会社設立。
東京都女性ベンチャー成長促進事業APT Women、未来を創る企業としてSHANRI株式会社が採択。5年間のフィリピン滞在経験あり。乗馬愛好家(8歳~)、ジムが日課。

現在の仕事についた経緯

22歳~29歳までは、ヒトとの出会いや仕事が好きな普通の女性だったと思います。
起業のきっかけは、会社員最後の時代を過ごしたアメリカ系医療メーカーの日本法人立上げセールスでした。その当時、沢山の医師と毎日面談をし、会社員として多くの時間を仕事に捧げていました。それでも心から楽しく、色んな人に応援してもらえ、日々感謝の想いでいっぱいでした。その一方で日本独自のニーズ、医療業界の課題を痛いほど肌で感じ、それをアメリカナイズされた組織の中で応えられない葛藤を同時に抱えていました。
31歳、仕事先でいつも応援して下さった方が、坂井さんは社長になったほうが良いよ、組織にいてはもったいないよ、と言って下さいました。きっと頑張れる、そう想い、独立当初は明確なビジョンや業界を定めず、私の起業家という新しい生き方がスタートしました。
その後、組織を離れた私に一番先に仕事を依頼してくださったのは医療業界の方々でした。会社の代表として、一番自分がキャリアの中で真剣だった業界、課題を切に肌で感じた業界、そこに今も携われるのは大変光栄であり、そこで働く人たちの一番の味方でありたい、その方々と一緒に、健康を願う一人を支えることで、社会に貢献したいと思っています。

仕事へのこだわり

事業と事業に係る人に真剣に向き合える人、企業でありたいと思っています。
SHANRIは、「個人・組織が生きてきた中で得た情報や経験を共有しあうことで、輝きを放てる社会を実現します。」というビジョンを掲げています。このビジョンには、私と私に関わってくれた人との沢山のストーリーが詰まっています。そしてこのビジョンに辿り着くまでに、会社設立初期段階から参画してくれたメンバーが、事業に対する沢山の問いを、そして多くの道筋を、私、そして会社に与えてくれました。
現在、SHANRIは医師をはじめとした医療従事者が使う専門的な医療用語と、患者やその家族、一般のユーザーが使う病気や健康に関する言葉をつなぐ、「医療ことばデータベース」の開発を行っています。この新しいことばデータベースに、AIや検索エンジンといった技術を活用することで、音声を活用したリアルタイムの診療録作成や、高齢社会でますます求められる多職種連携に貢献することを目指しています。一方でデジタルでは補え切れない人の心、希望がどこにあるかをしっかりと見つめ、社会に生きる人が如何に輝きを放てるか、その実現をサポートできる人、企業でありたいと思います。

若者へのメッセージ

全ては人とのご縁。仕事、立場、年齢、知識や経験は関係ない、だからこそそれぞれの場面で、最善を尽くしていかなければいけないと考えています。
航空会社勤務時代、日本人機内通訳として国際線乗務していた自分が、数年後には起業家になるなんて心の底から想像もしていませんでした。それでも、その当時の目の前のお客様に喜んで頂くことへの真剣な想いは、今起業家として社会や医療業界が良くなって欲しいと願う気持ちに、あまり変わりはないような気がしています。
私自身まだまだ未熟で、若い方にお伝えできることは少ないですが、ぜひ自分の周りの人や社会に「与える人に」、一緒に頑張っていきたいです。