新卒でメガバンクへ入社。
退職後、公認会計士資格を取得してIPOを中心としたコンサルティング業務に従事。その後、人材業界の経営者を経て、現在は株式会社Nijiリクルーティングの代表を務める。

自社の採用活動をしている際に、LGBT就活生からの応募があり話を聞いたのがきっかけです。その就活生はトランスジェンダーという部分で就活に苦労をしていましたが、とてもいい学生だったので採用し、とても活躍してくれました。LGBTの採用に積極的な企業はまだ少ないですが、企業も意識を少し変えるだけで、いい人を採用できます。もちろんLGBT当事者も自分らしく働ける機会が増えることにつながります。
その後、いろんなLGBT当事者や企業の人事／ダイバーシティ担当者とお話をして、みなさんの困りごとを少しでも解消し、社会に新たな価値を提供したいと考えて、LGBTの就職や研修などのコンサルティングに特化したNijiリクルーティングを立ち上げました。

今、社会では多様性という言葉が注目されています。
人々は属性や働き方などいろんな違いがあります。その違い＝多様性を生かすことが、企業にも求められています。LGBTという属性も数ある多様性の一つとして考えられます。例えばトランスジェンダーというと職場ではトイレが課題としてあがりやすいですが、実際にはどういう形でトイレの使用を望むかは人によってさまざまです。LGBTという形でひとくくりにして考えがちですが、セクシュアリティによっても、個人によっても希望や悩みは異なります。だからこそ、一人ひとりと向きあうことを意識して仕事を進めています。

これは企業であっても同様です。LGBT取り組みを進める企業が増えてきつつあります。研修やeラーニングを実施したり、パートナーシップ制度を導入したり、相談窓口を設置したり、LGBTイベントに協賛したりと、取り組み方法はいろいろあります。必ずしも絶対の正解やマニュアルはなく、企業の文化やポリシーに応じて、進め方を考えるのが良いと思います。

当社の企業理念は『LGBTダイバーシティを推進することで、すべての人が仕事で活躍できる社会を創る』ということです。LGBTを入り口として、LGBTにとどまらず、幅広い人に良い影響を提供できるようにしたいという想いで事業を展開しております。
さまざまな考えや適したスタイルがあるということを意識したうえで、仕事を進めることを大切にしています。

同時に専門家（プロ）として質の高いサービスを提供することも意識しています。明確な答えがないからこそ、専門家としての経験や知識や事例などの量が重要であり、さらにそれを生かす知恵を絞ることが、お客様への価値につながると考えています。
LGBTの話題は、この数年で特にクローズアップされてきたものであり、日々、新しい動きがあり社会の動きや法律などのキャッチアップをし続けることも専門家に求められる大切な要素になります。専門家として、ほかにはないノウハウを蓄積していくことで、社会に価値を提供していきたいと考えています。