株式会社第五電子工業 代表取締役

水田光臣

Mitsuoi Mizuta

人はできると信じなければ絶対にできない

水田光臣

現在の仕事についた経緯

義理の父が事業をやっていて誘われたため、25年前にこの会社に入りました。それまでは鉄鋼メーカーで技術の仕事をしていました。妻が三人姉妹だったので、お姉さんである長女が社長になったのですが、残念ながら早くして病気で亡くなってしまい、その時の私は常務という役職でした。その間は義理の父が会長として全体の指揮をとっていたのですが、他の基本的なことは私が取り仕切っていました。会長である義理の父が高齢ということもあり、私に代表取締役をやってほしいという打診があり、2009年に就任することになりました。

仕事へのこだわりと目標

とにかく何事に対しても一生懸命取り組む、やり遂げることは若い時から行なっていました。
戦略や最初のプランニングが大事で、きちんとした戦略を持って仕事に臨まなければ成果に繋がることは少ないので、情報収集して戦略を持って会社の方向性を決定していくことを意識しており、それによって今があると思っております。一人で仕事ができるわけではないため、人との繋がりはとても大事なことだと思います。そのため、人に信頼される、信頼できる人と付き合うという部分は大事にしてこれまでやってきました。きちんとした向き合いの中で、決して上からではなく、お互いの考えを理解しつつ進んでいくということを大切にしております。お客様に対しても過度に媚びません。そういった中から信頼関係はできるのかなと思っております。
事業の本筋はほとんど変わりありませんが、時代の変化に対応するために様々な設備投資、そういったことでやれる幅や技術力、他社との差別化、競争に勝ち抜くために、様々な技術を取り入れながらやってきたことが功を奏し、一つしかなかった工場が4つにまで増えました。売り上げも3倍まで伸びました。ビジネスでは情報収集が一番重要で、ニーズにあった投資をしていけば確実に仕事は増えていくと考えています。

現在、半導体制御装置業界は活況に呈している状態です。この波に乗るのが一つの方針ですが、需要に対して生産が追いついていません。数年後には、現在の売り上げの倍を売り上げたいです。この10年は半導体に注力し、売り上げが倍に到達した暁には、後進に譲ることも考えながら、また目標を定めたいと思っております。半導体がネットワークという領域に入ってきているので、可能性が大きく、今後もずっと伸びていく業界だと思っています。

若者へのメッセージ

すべての事柄について、前向きに捉えて行動をするということは絶対に必要なことだと思います。現在置かれている境遇が塞ぎがちな状態の方もいらっしゃるかと思います。しかし、そこを打開していくためには、人のせいにするのではなく、「自分に何ができるか」ということを考えて行動していくことが重要です。そうすれば、自分の未来は切り拓いていけると思います。目標がないとなかなか成功は難しいので、10年後のあるべき姿を設定し、そのために具体的に考えて行動していくと成功していけるのではないでしょうか。
私も経営哲学や成功哲学の勉強会へ行きました。本当にそう思って体験してみるとその通りになっていくものです。その経験を繰り返して理解を深めています。「できる」と思ったことは本当にできます。暗示でもいいから「できる」思いが強い人ほど成功できます。自分を信じて前向きにやるのだと思わなくてはいけません。