ドライブシヤフト合同会社代表

石原鉄郎

Tetsurou_Ishihara

過ちて改めざる 是を過ちと謂う

石原鉄郎

略歴

普通科高校卒業後、国立大学工学部に入学するも中退。フリーターを経て就職後、建設業、ビル管理業の資格取得に励む。7回転職を繰り返した後、8回目の転職に失敗し減収。2010年、44歳のとき、減収を補うために建設業、ビル管理業の資格指導講師の副業を始める。2014年、資格指導講師業(個人事業屋号)「ミスターte」開業。
2017年、ビル管理会社を退職、51歳で独立。53歳のとき、2019年2月22日、資本金222万円でドライブシヤフト合同会社を設立。著書は「ビル管理の法律」第一法規ほか25冊以上。

現在の仕事についた経緯

普通科高校卒業後、国立大学工学部に入学し、新聞奨学生として上京するも、大学中退。フリーターを経て、なんとか就職しました。その後、正社員として20年以上サラリーマンをしましたが、会社員生活に馴染めずに、その間8回も転職を繰り返しました。そして、44歳の時に8回目の転職に失敗して年収が200万円ダウンしました。なんとか減収分を副業で補うために建設業、ビル管理業の技術系国家資格の指導講師をはじめたのが、現在の仕事についた経緯です。
わたしは、23歳から51歳まで会社員でしたが、会社組織の中で仕事するのが性質に合わず、8回も転職を繰り返していました。51歳で独立して、今は従業員ひとりの会社を経営しています。会社員時代よりも仕事をしている時間が増えましたが、会社員時代よりも自由を感じていますので、これからもこの仕事を続けていきたいと思っています。

仕事へのこだわり

わたしは、7回転職したあと、8回目で独立したわけですが、それでは、最初から、取得した資格を活かしたビジネスをして独立しようと考えていたかというと、そのようにはまったく考えていませんでした。取得した資格は、普通科高卒の学歴であるわたしが、現職の建設業界、ビル管理業界で生きていくために、最低限必要な技術者の証として考えていただけで、資格そのものをビジネスにしようとは考えていなかったのです。考えてはいなかったが、結局これらの資格が、今の資格指導講師の仕事に必要なものになっています。
わたしは、生物の進化とビジネスを結び付けて考えることがあります。わたしが前職で取得していた資格が、今の資格指導講師に役立ったことについては、ある生物が、進化の前段階で偶然獲得していたものが、環境などの変化を経た後、次の段階の進化において役立った例に似ていると思います。例えば、水中の魚類が地上に上がって両生類となって足を獲得したのも、魚類が水中でヒレを獲得していたからだそうです。たしかに、ナマコが陸上に打ち上げられたとしても、歩き出しそうな気配はありません。わたしに例えれば、魚のヒレが資格であり、そのヒレが進化した足が資格指導講師の仕事だといえます。ヒレは業界を泳ぐためのものであったのだが、異業種を歩く足に進化したのです。
ということで、何事も、あとで何かの役に立ったりすると思うので、経験したり、挑戦したことは、決して無駄にはならないと思いながら、トライ&エラーの精神で仕事に挑戦しています。そして、過ったら、改めればよいと思います。人生はPDCAです。

若者へのメッセージ

わたしは、大学を中退したときに思ったことがあります。それは、「大学を辞めてよかった。」といえる人生にしようということです。それは今でも変わりません。災い転じて福となそうと思いました。また、大学だけが勉強の場でなく、社会にもたくさん勉強の場はあります。そして、勉強するのに遅すぎるということもなく、何歳になっても勉強するのに遅いということもまたないと思います。しかしながら、勉強は、若いうちに、そして、優れた環境で行うことが効果的だと思います。状況が許す限り、若いうちにできるだけ高等な学府で勉強するのがベストだと思います。
そして、若者へのメッセージではないのですが、わたしは、44歳で副業を始めて、51歳で独立して、54歳で会社を創業しました。40代、50代からでも新しいことに挑戦して、新しい人生を切り開くことが可能だと思います。しかしながら、40代50代は、過去の経験や実績のまったく分野への挑戦は難しいのが現実だと思います。40代50代からの挑戦は、やはり、今までの20年30年の社会人経験で培った専門分野の専門知識を駆使したものが有効だと思います。そして、若者へのメッセージとしては、40代50代でも新しい挑戦は可能ですが、それは、現実的には実績のうえに積み上げたものからの挑戦になりますので、それまでにいろんな経験をして実績を積み上げる必要があります。実績を積み上げるためには、同じことを繰り返していては積みあがりません。毎日、毎月、毎年、少しずつ新しい挑戦をして成長することが不可欠です。とにかく、トライしてみましょう。
最後に生物の話です。クジラは、現在、世界中の海に分布しているそうです。クジラの仲間であるシャチは、海洋における生態系の頂点に君臨しているといいます。クジラは海の覇者であり、シャチは海の王者といえると思います。クジラは哺乳類です。海にいた魚類が陸に上がり、両生類、爬虫類、哺乳類となり、クジラの祖先の哺乳類は海に戻り、クジラになったそうです。もし、クジラが最初から最後まで海にいたら、クジラはクジラにならず魚のままだったと思います。クジラは、陸に上がって哺乳類になって、哺乳類の特性を獲得して海に戻ったからこそ、海の覇者になり得たのだと思います。クジラにとって、過去の陸上生活は決して無駄ではなかったはずです。人生に回り道はないと思います。曲がっていようが、真っすぐであろうと、道は道だと思います。